こだわりの天板は「ネイルやエナメルの赤」

第2世代のFloral Kissでは、「Elegant Red with Beige」と「Clear White with Brown」の2つのカラーバリエーションを用意した。「Clear White with Brownは、インテリアとの調和性を重視したもので、Elegant Red with Beigeはファッションアイテムのひとつとして用意したもの」とする。

写真左が「Elegant Red with Beige」、写真右が「Clear White with Brown」

続けて「基本色はClear White with Brown。最も人気が高い白を採用しながらも、マットなブラウンと組み合わせることで落ち着いた雰囲気を作った。定番カラーではあるが、この製品ならではの特色を出し、30代の女性を中心に選ばれるような位置づけにした」とする。

一方で、Elegant Red with Beigeは、ほかのPCでは組み合わせられない色彩だといえるだろう。

「女性らしい色の組み合わせであり、それでいて甘い雰囲気にならない組み合わせとした。赤と白だとかなりスイートな感じになってしまうが、ベージュを使うことで、ちょっとお洒落な女子が挑戦したくなる、あるいは大人の女性が持ちたいと思う組み合わせが実現した」。

「Elegant Red with Beige」と「Clear White with Brown」

鬼澤氏が「今回チャレンジしたかった色」とするベージュは、「ベージュだけではくすんだように見えてしまうが、ビビッドな赤を組み合わせることで、いままでPCで避けられていた色が活きたり、新たな雰囲気がつくれないかと思った」とする。

赤の色合いに関しては、ほかのFMVシリーズの赤が、黒光りするような自動車の赤に近いものが採用されることが多いのに対して、Floral Kissではネイルや、エナメルのパンプスのような赤を目指したという。

「なかなか求める色が出なくて、何度も調色に立ち会った。機械っぽくなく黒光りを抑えて、メイク製品のような色合いにこだわった」という。

ネイルや、エナメルのパンプスのような赤を目指した「Elegant Red with Beige」。理想の色に近づけるため、鬼澤氏は何度も事業部と実現方法の検討をし、塗装ベンダーに出掛け調色に立ち会ったという

この塗装工程も手間がかかっている。塗装ベンダーと検討を重ね、2色の塗り分けを実現した。

塗装は5回塗りとなっているが、下地と仕上げ塗装は一度に行うものの、その間の塗装工程では、2色の色をマスキングしながら塗装している。また、Clear White with Brownでは、ツヤ加工とシボ加工という異なる質感を組み合わせている。「通常製品よりだいぶ工程がかかる。さらに、微妙な色合いが求められるベージュは、量産時の色ブレに厳しい制限をかけている。バイカラーや色の質感を完成させるため、他のPCに比べて、1日に少数しか作れない」という塗装だ。だが、「これはMADE IN JAPANだからこそ実現できるもの。そして、Floral Kissだからこそ対応してもらっている特別な措置」という。

いまのところ、量販店店頭では、Elegant Red with Beigeの売れ行きがいいとする。今後は機会があれば、赤や茶に次いで人気の高かった「紺」を組み合わせたカラーバリエーションにも挑戦したいという。

もうひとつデザイン面からのこだわりが、新たにFloral Kissのロゴを作った点だ。 実は、これは鬼澤氏がどうしてもやりたかったものだ。「第2世代の製品企画のOKが出る前から、ロゴの申請をしていた」というウルトラCともいえる手法でロゴづくりに取り組み、第2世代では天板の中央にこれを付けた。

「デザインのワンポイントとなるようなものにしたかった。Floral Kissの存在感を高めるとともに、Floral Kissのブランド訴求もできる」とする。

ちなみに、「FUJITSU」のロゴは、レーザー刻印で背面に刻まれており、開口部のスクラッチ部に表示した第1世代以上に目立たないものになった