スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですからスペック表を見ると、専門用語のオンパレード……おいそれと比較はできません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「日本語変換エンジン」についてです。

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日本語変換エンジンとは、「かなやローマ字をタイプして漢字を含む文字列に変換するプログラム」のことです。比較的長めの文章を入力するメールやSMS/MMSはもちろんのこと、Web検索などちょっとした入力作業に必要不可欠な存在です。パソコンで「IME」(Input Method Editor)と呼ばれるプログラムと役割は同じです。

複数のアプリで利用される性質上、日本語変換エンジンはシステムに近い部分で動作せねばならず、多くのスマートフォンではセットアップ済の状態で出荷されます。必須機能であり利用頻度も高いだけに、Xperiaシリーズの「POBox」、ARROWSシリーズの「NX!input」など、メーカー独自の創意工夫が発揮される部分といえます。

AndroidとiOSでは、日本語変換エンジンの扱いが大きく異なります。Androidでは「ATOK」や「Google日本語入力」などいくつものサードパーティー製品が提供され、ユーザには日本語変換エンジンを選択する自由があります。しかし、システムに近い部分で動作するプログラムをサードパーティーに開放していないiPhone(iOS)では、システムに標準装備の日本語変換エンジンを使い続けるしかありません。

Androidの場合ユーザによる選択の余地がありますが、接する時間が長く"慣れ"が生じやすいうえ、操作性についても個人の好みによるところが大きいため、その優劣は判断しにくいところです。予測変換やジェスチャー入力など独自機能の有無もありますが、いくつか試し自分に合うものを常用する、というアプリ選びの感覚で利用するといいでしょう。

Android端末にも日本語変換エンジンは付属していますが、Google Playでダウンロードしたもの利用する方法があります(画面はAndroid版「ATOK」)

(記事提供: AndroWire編集部)