もしも災害で携帯電話がつながらなくなったら――KDDIが首都圏直下型を想定した模擬訓練を実施

一方で、中央自動車道では基幹伝送路(光ケーブル)の断線が発生しているという情報が入った。そちらには伝送路復旧班を派遣し、断線した光ケーブルの修復作業を開始する。こちらはケーブルの断線という物理的な破損を修復する必要があるため、復旧要員の人数も多めで作業も大がかりだ。

災害時における想定外の出来事はまだまだある。たとえば車載型基地局に積まれているバッテリーが何らかの事情で尽きてしまうことも考えられるのだ。今回は練馬区役所でそうした事態が発生したことを想定し、移動電源車を出動。練馬区役所の車載型基地局に電源を供給し、基地局を復旧させた。

このあたりで練馬区役所と品川区役所の基地局立ち上げは終了し、通信が回復した。通信が回復した後は、基地局前で携帯電話の充電サービスや貸出サービスなどを行うという。充電はKDDIだけでなく、他キャリアの携帯電話であっても可能だ。

すべての場所で通信が回復し、中央自動車道でも光ケーブルが復旧したら、撤収作業に入る。中央自動車道から災害復旧班の車両が移動し、ここで訓練終了となった。