iPhoneのホーム画面は、そのひとじしんを映しだす"鏡"です。なにが好きなのか、なにを気にしているのかみてとれますし、そのひとの性格までみえてくることもあります。ここでは、女子のiPhoneのホーム画面から、化粧などの外見や男女の恋愛に関する心理に詳しい心理学者であり、大学教員の平松隆円氏が、持ち主の性格や心理、行動をプロファイリングします。本稿を参考にすれば、ホーム画面さえみることができれば、その女子の口説き方までわかるかも!? 今回は27歳の女性Hさんのホーム画面です。

HさんとHさんのiPhoneのホーム画面全3枚

Hさん

1枚目

2枚目

3枚目

プロファイリングと解説

さて、今回の女性はホームスクリーンが3枚です。ですが、いずれもまんべんなくアプリが配置されています。一般的には、1枚目のメインスクリーンによく使うアプリを配置すると考えることができます。「Facebook」、「Twitter」、「Instagram」など、よくみかけるアプリがあり、とくに特徴はみられないでしょう。

あまり特徴は見られないホーム画面1枚目

ですが、この女性はあんがいと写真や動画を、撮るのも見るのも好きなのかもしれません。というのも、1枚目のホームスクリーンに「Instagram」とデフォルトの「カメラ」、2枚目に「RoadMovies」、「Vine」、「Lineカメラ」、「Cameran」、「無音カメラ」とカメラ系アプリも多いことながら、「Instagram」の写真をダウンロードする「Instake」などのアプリもインストールされています。

1枚目と2枚目から判断すると、写真、動画の撮影や鑑賞が好きそうに思われるアプリが多くなる

また、壁紙も蜷川実花さんの「Cameran」からと、ちょっとしたこだわりを感じさせます。日記を「Livre」でつけているところからも、そんな気がします。「Livre」は、文字というより写真やスタンプというヴィジュアルで記録するアプリです。

その一方で、この女性は記録するのが好きなタイプかもしれません。「Livre」で日記をつけていたり、2枚目の便利ツールフォルダに食べ物をきれいにとる「ミイル」もあるようですから、食べた物も記録しているのかも。

また、いままでの女性にはみられなかった家計簿系アプリが、3枚目のホームスクリーンにあります。家計簿系アプリだけをみると倹約家なイメージがありますが、記録ということをキーワードにして考えると、浮気をしたと疑われたら最後、とことん理詰めで追及してくるかもしれませんよ。「昨日なに食べた?」「あの時間、なにしてた?」と、ウソのほころびが見えてくるまで徹底的に追及してきそうです。

3枚目

ところで、この女性はなにか情報を集めたりするというのが好きなタイプなのかなとも感じさせます。いいかえると、流行に敏感なタイプなのではと。

というのも、1枚目のホームスクリーンにある「SmartNews」に未読があります。これは、このアプリを使っている証拠。「SmartNews」は、ニュースが圏外でもまとめて読めるニュース系アプリです。それだけではありません、「Gunosy」という自分にカスタマイズされて配信されるニュース系アプリも、インストールされてます。いわゆるニュースではなく、いまの流行や話題をつかもうとしているのではないでしょうか。

2枚目の「BUYMA」は、世界中のバイヤーから商品を購入するソーシャルショッピング系アプリ。実際に購入しなくても、新しい、珍しい商品のを情報を仕入れるためにも活用できます。「Instagram」や「Vine」もカメラ系アプリとおもわれがちですが、企業がマーケティングやパブリックリレーションに使用していたり、その時々の話題を知るには案外と役に立ちます。「Newsstand」にもけっこうな書籍があるようです。この女性とは、流行を意識した会話が大事かもしれませんよ。

平松隆円…化粧心理学者/大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター講師や京都大学中核機関研究員などを経て、現在はタイ国立チュラロンコーン大学講師。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。よそおいに関する研究で日本文化を解き明かしている。NTV『所さんの目がテン! 』、CX『めざましどようび』、NHK『極める 中越典子の京美人学』など番組出演も多数。主著『化粧にみる日本文化』(水曜社)は関西大学入試問題に採用されるなど、研究者以外にも反響をよんだ。ほかに『黒髪と美女の日本史』(水曜社)など。