ソニーは9月3日、3D表示対応のヘッドマウントディスプレイ「HMZ」シリーズの新モデル「HMZ-T3」「HMZ-T3W」を発表した。発売は11月中旬で、価格はオープンとなっている。推定市場価格はHMZ-T3が80,000円前後、HMZ-T3Wが100,000円前後。
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左右それぞれに1,280×720ドット表示の有機ELパネルを搭載するHD表示対応のヘッドマウントディスプレイ。従来モデルと同様に、右目用と左目用のディスプレイで別々の映像を表示させての3D表示も可能となっている。
初代「HMZ-T1」の約420gから90gの軽量化が行われた2代目「HMZ-T2」より、さらに10gの軽量化が図られ約320g(ライトシールド含む、ケーブル除く)となったほか、ヘッドパッドの形状・サイズ変更による圧力加重の分散、後部のバンドのフィット感改善などにより、より快適な装着感が得られるようになった。HMZ-T2と同様にヘッドホンは付け替えが可能となっており、ユーザーが使い慣れているものを使用することができる。
映像面では新開発のヘッドマウントディスプレイ専用LSIを搭載することで、より高パフォーマンス、低消費電力、低遅延を実現。また、新「エンハンスエンジン」の搭載により、表示画素数が1,280×720ドットながらフルHDに迫る解像感で表示できるようになった。さらに、2D映像表示時でも、映画館のような湾曲したスクリーンを再現することで、奥行きを再現する「スクリーン」モードを搭載する。
音声面では、従来5.1chだったバーチャルサラウンド機能が、新たに7.1chに対応。また、ハーモニクスイコライザーの対応拡大により、余韻のある音場を実現しているほか、プロセッサーユニットに高出力ヘッドホンアンプと32ビット対応DAC(従来は24ビット対応)を搭載することで、高級オーディオに迫る高音質再生を可能としている。
なお、本モデルよりバッテリーユニットが追加される構成となり、スマートフォンやタブレット端末からMHL接続すれば外部電源を確保する必要がなくなったうえ、HMZ-T3WはプロセッサーユニットとのWireless HD接続に対応。ケーブルを取り回す必要がなくなり、好きな場所で使用しやすくなっている。
製品は、ヘッドマウントディスプレイ本体とバッテリーユニット、プロセッサーユニットから構成される。プロセッサーユニットにはHDMI入力が3系統とHDMI出力が1系統、ヘッドホン出力が1系統装備されているほか、ヘッドマウントディスプレイ本体にもヘッドホン出力が1系統備えられている。サイズはヘッドマウントディスプレイ本体がW189×D270×H148mm、バッテリーユニットがW80×D119×H26mm、プロセッサーユニットがW150×D107×H31mm、重量はヘッドマウントディスプレイ本体が約320g(ライトシールド含む、ケーブル除く)、HMZ-T3のバッテリーユニットが約180g、HMZ-T3Wのバッテリーユニットが約210g(いずれもケーブル除く)、HMZ-T3のプロセッサーユニットが約220g、HMZ-T3Wのプロセッサーユニットが約250gとなっている。
なお、HMZ-T3には「MDR-EX300」相当の、HMZ-T3Wには「MDR-XB90」相当のヘッドホンが付属する。