日本からも280名が参加、10周年「VMworld 2013」は過去最大に

米国VMwareは8月25日から29日までの5日間、サンフランシスコにおいて同社の年次テクニカルカンファレンス「VMworld 2013」を開催している。

今年で10周年を迎える同カンファレンスのテーマは「Defying Convention(既存概念を打破する)」。期間中は世界各国から約2万2,000人を超えるパートナー/顧客が参加し、300を超えるセッションやハンズオンラボ、基調講演が開催される。日本からも約280名が参加しており、同社によると「日本からの参加者も含め、過去最大のイベント規模」であるという。

10周年を迎え、2万2,000人の参加者が集った

今回のテーマは「DEFY CONVNTION(既存概念を打破せよ)」

基調講演に登壇したVMwareでCEOを務めるPat Gelsinger(パット・ゲルシンガー)氏

8月26日のイベント・キックオフとなる基調講演には、同社でCEOを務めるPat Gelsinger氏が登壇。「次世代データセンターとSoftware-Defined Data Center(以下、SDDC)の主軸となる4つの要素」を中心に、新製品発表も交えながら、その取り組みが紹介された。

SCCDとは、サーバだけでなく、ネットワークやストレージ、セキュリティといったデータセンターの構成要素をすべて仮想化し、ポリシーベースで自動化する概念である(参考記事)。

近年、ITコンシューマライゼーションは加速しており、多くの企業ユーザーも、さまざまなデバイスと多様なアプリケーションを利用してデータにアクセスしている。Gelsinger氏はこうした状況から「既存のクローズされた垂直統合型の分散ネットワークでは、顧客ニーズを満たすことはできない」と強調する。特に、クラウド環境においてはサーバ仮想化を実現しても、物理ネットワークの構成作業に時間をとられる。その結果、利用するまでの時間がかかってしまう。

「こうした課題を解決するのがSDDCである」というのが、VMwareのスタンスだ。Gelsinger氏は、SDDCの構成要素として、「コンピュート」「ストレージ」「ネットワーク」「自動化を実現する管理ツール」を挙げる。そしてこれらを順番に仮想化することで、「モバイルクラウド時代に応えられるデータセンターが提供できる」と説く。「すべての物理コンピューティングは、100%仮想化できる」というのが同氏の考えだ。

Software-Defined Data Center(以下、SDDC)の主軸となる4つの要素

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