D-Cache/RAM Latency(グラフ21~24)

ではD-Cacheは? ということで、Trinityの結果はこちら

さて結果だが、特にL2領域におけるLatencyはむしろFX-8150が低い、という結果になっている。ただL1は同等だし、L3はやはりFX-8350の方が少ない。ただRandom(グラフ23)ではL2でもFX-8150の方がやや多目になっていたりする。

ここから考えられるのは、L2をややI-CacheにPriorityを与えるような工夫がなされているという事だ。Cache/Memory Bandwidthのところで示したように、L1-L2の帯域もD-CacheよりもI-Cacheの帯域向上度が高いし、LatencyもI-Cacheからのアクセスがやや優先されているように思われる。L2はそもそもInst/Dataの共用なので、Inst L1/Data L1の両方からリクエストがあった場合には調停機構が働く訳だが、Visheraではこの際にZambeziよりも少し高いPriorityでInst L1からの要求を扱うような仕組みが入っているのかもしれない、と感じされる結果になった。

ただLatencyがFX-8350で増えたといっても、その増分は僅かでしかなく、I-Cache/RAM Latencyで見たL2 AccessのLatency削減分よりもずっと少ないから、トータルとしては十分ペイするという判断なのだろうと思われる。

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