……ということで2つの方法を紹介したが、いくつか注意すべき点がある。

まず、iPadの容量だ。iPadもiPad miniも容量には16GB、32GB、64GBの3種類があるが、たとえば64GBのiPadから16GBのiPad miniへデータ移行する場合、16GB分しか移行できない。当たり前といえば当たり前だが、うっかりすることもあるので気をつけよう。この場合はきちんとデータを整理して16GB以下にしてから移行したい。

また、移行前の古いiPadにデータが制限ギリギリまで入っていると、バックアップに失敗する場合がある。念のため数GBは余裕をもってバックアップ作業を行いたい。何事も腹八分目が一番である。

そしてiCloudでのバックアップ限定だが、iCloudに無制限で保存できるのは「購入した音楽」「映画」「テレビ番組」「App」「ブック」に限られる。それ以外の、たとえばカメラロールの写真やビデオ、アプリのデータ、デバイスの設定、メッセージ (iMessage、SMS、MMS)、などは5GBまでしか無料で保存されないので注意したい。

また、やっかいなのは「iTunes Store で購入していない音楽、映画およびテレビ番組」「Podcast、オーディオブック」などは、そもそもiCloudにはバックアップされないという点だ。これらはiTunesを使って同期しよう。

結局のところ、ベストなのはiTunesを使ったデータ移行である。iCloudでのデータ移行は、先に書いた通り、PCが使えないなどの状況で行う非常手段として考えておいた方が無難だろう。