ソニー、VAIO秋冬モデル6シリーズ22機種を発表 - 5シリーズでタッチモデル

ソニーは1日、同社製PC「VAIO」シリーズの2012年秋冬モデルを発表した。ノートPC4シリーズ16機種、テーブルトップPC1シリーズ3機種、ディスプレイ一体型デスクトップPC1シリーズ3機種の計6シリーズ22機種を展開。タッチ操作に適したUIを備えたWindows 8に合わせ、5シリーズ8機種でタッチ操作に対応したモデルをそろえる。一部機種を除き、10月26日から販売を開始する。

都内で開催された新製品発表会で、ソニー 業務執行役員 SVP VAIO&Mobile事業本部本部長 赤羽良介氏は、2012年秋冬モデルの商品戦略として「TOUCH対応モデルの強化」と「他機器やサービスとの連携」を挙げる。

タッチ対応モデルを多数投入

赤羽氏は「Windows 8を十分に使いこなすにはタッチ操作が最適」として、タッチ操作に対応したコンセプトモデルの投入や、従来シリーズでもタッチ対応モデルを幅広く展開するという。

タッチ操作に対応したコンセプトモデルとして、はじめに紹介された「VAIO Duo 11」は、ディスプレイ部分をワンタッチでスライドさせ、ノートPCとして、またタブレットPCとしても利用できる「Surf Slider」方式を採用したコンバーチブル型ノートPC。タッチ対応の11.6型フルHD液晶を搭載し、タッチ操作やキーボード、付属のデジタイザーペンを使って操作を行う。

「タブレットとノートPCについて、さまざまなハイブリッドのアイデアが考えられるが、われわれがこだわったのは『"and"か"or"か』の違い。あるときはPC、あるときはタブレットという『PC or タブレット』ではなく、常にPCであり常にタブレットである『PC and タブレット』という使い方を追求した」と赤羽氏。

デジタイザーペンを使ったデモも公開。写真の加工なども簡単に行えるとした。

続いて、テーブルトップPC「VAIO Tap 20」を紹介。「VAIO Tap 20」は、10点マルチタッチ操作に対応した20型ディスプレイを搭載し、可変式のスタンドでディスプレイの角度を自由に調節できる。バッテリーを搭載し、家庭内に持ち運んでファミリーでの利用を想定する。

「こうした新しい形態の製品が市場の成長をけん引すると考え、この領域について思い切り取り組んでリードしていきたい」と赤羽氏は話した。

このほか、既存ラインナップとして、Ultrabook「VAIO T」シリーズ、スタンダードノート「VAIO E」シリーズ、一体型PC「VAIO L」シリーズでタッチ対応モデルを追加、あるいは拡充する。

本日発表された製品に関しては、個別のニュース記事でスペックの詳細などをお伝えしているので、合わせて確認いただきたい。

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他機器やサービスとの連携に関しては、VAIO TV with nasneによって、VAIOでテレビの視聴・録画に対応することを挙げ、「すべてのVAIOがテレビになる」(赤羽氏)とする。また、「VAIO Duo 11」「VAIO Tap 20」といったNFC搭載モデルについては、これまでの煩雑な機器認証・接続作業からワンタッチで簡単に接続できるとした。

「VAIO Z」やWindows RT搭載モデルの可能性は?

さて、「VAIO」シリーズの2012年秋冬モデルのラインナップでは、ハイエンドノートPC「VAIO Z」がなくなっているが、これに関して赤羽氏は「Windows 8との組み合わせで、"技術的なチャレンジ"があるため」としたうえで、「今後についてはそのチャレンジをどのように克服していくか検討を続けていく」と回答した。

また、Windows RTを搭載したVAIOについての可能性に関しては、「新しいものについては常に検討をしている。ただ、出すとしても最適なタイミングがあると考えているので、タイミングを考えながら今後も検討を続けていきたい」と含みを見せた。