低価格でも確かなパワーを誇るENVY4

Intelの第3世代Coreシリーズ(Ivy Bridge世代)がリリースされてから、Ultrabook市場が急速な盛り上がりを見せている。その中でもっともラインナップが充実しているのが、13~14型のモデルだ。価格帯は幅広いが、低価格な製品では旧世代CPUのCore i3などが使われており、性能面ではどうしても劣ってしまう。

しかしENVY4では、CPUに最新のIntel Core i5-3317U(2.60GHz)を採用。搭載メモリは4GBと十分な容量で、標準的なインタフェースも一通り装備。USB3.0ポートも2つ用意されているので、拡張性も高い。

14型ワイド液晶ディスプレイと、Intel Core i5-3317U(2.60GHz)を採用したENVY4

ENVY4の本体左側面。左からオーディオ端子類、USB3.0、ACコネクタが配置されている

右側面には、左からGigabit Ethernet対応有線LAN、HDMI出力、USB2.0(電源オフUSBチャージ機能対応)、USB3.0、カードリーダーと並ぶ。カードリーダーの対応メディアはSD/SDHC/SHXCとマルチメディアカード

ストレージは500GB SATA HDD(5,400rpm)だが、高速なSSDをHDDのキャッシュとして利用する「Intel Smart Response Technology」(ISRT)に対応しているため、一般的なHDDに比べてはるかにアクセスが高速だ。

キャッシュに利用されているのSamsung製「MZMPC032HBCD-000H1」で、mSATA接続の32GB SSDだ。型番を調べてみたところ転送速度はシーケンシャルリードで500MB/秒とのこと。ISRTはSSDの性能によってアクセス速度が上下するため、このスペックであれば十分な速さで動作するだろう。

ENVY4のストレージ構成。SamsungのSSDがキャッシュとして利用されている

「CrystalDiskMark」を使ってストレージ性能を調べてみたところ、一般的なノートPCの内蔵HDD(5,400rpm)に比べて、はるかに高速な結果となった。特にランダムアクセスの数値(542K、4K、4KQD32)が高く、ランダムアクセスを多用するWindowsでの高パフォーマンスが大いに期待できる。

SSD+HDDのISRTで構成されたENVY4の「CrystalDiskMark」ベンチマーク結果

一般的なノートPCの内蔵HDD(5,400rpm)のベンチマーク結果

そのほか、通信機能としてはGigabit Ethernet有線LANとIEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth4.0を装備。低価格でありながら、必要十分な構成でまとめられているのだ。

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