可視光線を使った通信技術として、「CASIO Image Sensor Communication」のデモも実施されていた。これは、赤(R)・緑(G)・青(B)の3原色の光を明滅させ、それをスマートフォンのカメラで読み取ることで、情報を取得できるという仕組みだ。

明滅する光にカメラを向けるだけで通信できる技術

このデモではARとしてメッセージが表示されるようになっている

明滅する光のマーカーをカメラで読み取ると、そのパターンなどからの情報が取得される。含まれる情報はIDのような短いデータだけで、それを読み取ったスマートフォンのアプリがサーバーにアクセスし、位置情報とIDをもとにサーバーからデータが受信されるというもの。

サーバーから情報を取得することで、マーカーの明滅だけにもかかわらず、豊富な情報が得られるのがメリットだ。カシオは10年にわたって可視光通信の開発を行ってきたが、スマートフォンとクラウド技術の登場により、現実的に使えるようになったのだという。

単に光が明滅するだけなので、人の体への悪影響はなく、光が目に見えることで、そこに情報があることが、遠くからでもすぐに分かりやすい。そのため、不可視光ではなくて可視光でのデモを行ったそうだ。カメラ内で一定の大きさ(ピクセル)で光の明滅が認識されればいいので、デジタルサイネージ内のようにほかの光源がある場合でも利用できるほか、距離が離れていても、デジタルズームで拡大するだけでも認識できるのがポイントだ。

自分のメッセージをマーカーに残すことも可能で、直接明滅を変えるのではなく、クラウド側のメッセージを変えることにより、独自メッセージを残すことができる。同様に、アプリ上でプロフィールを設定しておけば、プロフィール交換にも活用できるという。

自分でメッセージを残し、それをARとして表示することもできる。現在地とIDでメッセージが紐付けられており、一定時間経つと利用できなくなるので、同じ場所でほかの人も通信ができる

今回の展示ではそのほか、マーカーにカメラを合わせると画面上にメッセージと画像が浮かぶAR技術をデモしており、カメラを向けるだけで簡単にマーカーの周囲に画像を表示することができていた。カシオでは、画面の一部を明滅させることで人の目を引けるので、デジタルサイネージの用途にも有効だとして、今後さまざまなテーマでサービス化を検討していく。

デモで使われたアプリは、iOSやAndroidに対応していた

(記事提供: AndroWire編集部)

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