消費電力(グラフ63・64)
ということで長々と性能評価を書いてきたが、ここまで示してきたCore i7やGeForce GT 555の優位性を全部ひっくり返すような結果が出てきたのが、この消費電力。まずグラフ63が絶対的な消費電力である。これはACアダプタにワットメーターをつけての測定なので、厳密にはACアダプタの効率の変動とかもあるから正確な値ではないのだろうが、それにしてもこれである。Idle、つまり待機状態における消費電力は大差ないのに対し、負荷を掛けた状態における消費電力はざっくり倍になっているのが判る。ほかにもバックライトなどの分もあるのだが、これはIdle時でも変わらないから、あまり大きな要因とはいえない。
これをもう少し判りやすくするため、Idle状態と各負荷状態の差を示したのがグラフ64である。Sandraとかエンコード類は、おおむね性能が倍違うが消費電力も倍違う。これは特にGeForce GT 555を使った場合に顕著である。実際ゲームベンチ中も、たとえばMetro 2023の実施中、GeForce GT 555を有効にすると消費電力は煩雑に100Wを超えていた。Llanoの方はCrossFire有効の状態でもおおむね50W前後で、「そりゃ消費電力がこれだけ違えば性能が半分でも仕方ないよな」という気にさせる。逆に言えば、消費電力がこれだけ違っても、テストによっては結構いいスコアのものもあるわけで、それだけLlanoの効率が高い事が理解できる。