Service Cloud 2では、新たにクラウドコンピューティング用にデザインされたナレッジベース「Salesforce Knowledge」、Web上のコミュニティをはじめとする意見交換の場を従来とは異なる方法で活用する「Salesforce Answers」、Twitterで交わされているカスタマーサービスに関するユーザーの会話を企業がモニタリングして参加することを可能にする「Salesforce for Twitter」が提供される。

Salesforce Knowledgeは、2008年8月に買収した米Instranetの技術をもとに構築されたマルチテナント型のナレッジベースだ。同サービスは、第4四半期(2009年11月~2010年1月期)に1ユーザー当たり1ヵ月50ドルで提供される予定(日本での価格は未定)。

Salesforce Answersでは、Facebookの会社ファンページ上にコミュニティを設定し、2億5,000万を超えるFacebookメンバーから得たナレッジを活用することができる。現在は、パイロット版であり、2011年度第1四半期(2010年2月~4月期)に提供が開始される予定。

Salesforce for Twitterは「Force.com AppExchange」上で、「Salesforce CRM」のProfessional、Enterprise、Unlimitedの各エディションのユーザー向けに、追加料金なしですでに提供されている。

また、カンファンレンスの当日、SNSであるmixiの「mixiアプリ」と「Salesforce CRM」を連携した、企業向けサービスの提供の開始が発表された。これにより、Salesforce CRMのユーザーは、mixiアプリ上のアイデア・意見・投稿に対する他ユーザーの投票結果を、Salesforce CRMにリアルタイムで取り込むことができる。取り込まれた情報は、ダッシュボード機能などによって多角的な視点で分析することも可能だ。

mixiの代表取締役社長を務める笠原健治氏とすでにこのサービス採用を決定しているゴルフダイジェスト・オンラインの代表取締役社長を務める石坂信也氏が、ベニオフ氏の基調講演に招かれ登壇した。

左から、ゴルフダイジェスト・オンライン 代表取締役社長 石坂信也氏、mixi 代表取締役社長 笠原健治氏、マーク・ベニオフ氏

石坂氏は、「mixiアプリとSalesforce CRMとの連携を活用することで、ゴルフ産業全体と情報共有することが可能になる。今後は、コミュニティと接点を持つことが必要になるだろう」と語った。また笠原氏は、「今回のセールスフォースとの連携が広告以外の新たな収益源となるであろう」と述べた。

講演会場は開始前から参加者が入場待ちの行列を作り、クラウドコンピューティング、セールスフォースのクラウドコンピューティングに対する取り組みに関する注目の高さがうかがえた。クラウドコンピューティングが企業で利用され始めた今、「企業は変化を求めている。それにこたえるために、われわれも変化を起こし、他社とは違うところを示したい」と語る同氏。SaaSの先駆者として、今後どのようにして他社と差別化を図りクラウドコンピューティングを提供していくのか、興味深い。