UQコミュニケーションズが、モバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」を開始して1カ月以上が経過した。現在はまだ試験サービスの段階だが、モニター募集に加えて端末販売も行い、サービスはひとまず無事に離陸したという印象だ。現時点では東京23区内と神奈川県の横浜、川崎にサービスエリアが限られ、基本使用料もかからない状態となっている。あくまでお試しサービスという位置づけなので評価もしづらいところだが、サービスエリア内のユーザーであれば気になるサービスだろう。

ルータとUSBデータ端末をセットにした「WiMAX-Wi-Fiゲートウェイセット」

UQ WiMAXは、理論値では下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsを実現する高速な無線ネットワークだ。現在はUSBスティック型、PCカード型など、データ通信端末が提供されており、これを利用することで高速な無線通信が可能だ。

ピンポイントの屋外ネットワークである公衆無線LANに比べてカバーする範囲が広く、携帯電話より高速大容量の通信が行える、というのがモバイルWiMAXのメリット。現時点ではカバーエリアが狭いため、その効果は限定的だが、全国を網羅するようになれば、モバイルインターネット環境が一変する能力を秘めている。

家庭のWAN回線をモバイルWiMAXで

そうした中、UQから登場したのが、「WiMAX-Wi-Fiゲートウェイセット」(OKIネットワークス製)だ。これは、USB接続型のデータ通信端末「UD01OK」と、無線LANルータ「UG01OK」をセットにした製品で、ポイントとなるのは、ルータ側の接続回線にUQ WiMAXを使用する、というところだ。

本体背面にUSBポートを備え、ここにセットのUD01OKを接続すると、WAN側の回線としてUD01OKが使われ、インターネットに接続できるようになる。LAN側は無線LAN(IEEE802.11b/g)を使い、ほかのPCをネットに接続することができる。WAN側の回線にケータイを使う製品はほかにもあり、イー・モバイルやウィルコムのデータ端末を利用できるルータが発売されている。製品としてはこれと同じものだ。

本体背面。USBとLAN端子を備える。有線LANは使わなくてもいい

このようにUSB端子にデータ端末を接続する

使い方は簡単。ルータ側のUG01OKの背面にある電源スイッチをOFFにし、背面のUSBポートにUD01OKを挿入する。あとはACアダプタを接続して電源スイッチをONにする。そのまましばらく待つと、ルータのステータスランプがオレンジから緑に変わり、UQ WiMAX回線に接続される。

ルータ側の設定は、ひとまずはこれだけ。続いて、PCを接続する。接続方法は普通の無線LANへの接続と同じだ。Windows Vistaでは、通知領域にあるネットワークアイコンをクリックし、「ネットワークに接続」を選択する。