では、先ほど明確な差がでたMemories、TV and Movies、3Dをもう少し掘り下げてみたい。なお、以下グラフ16~18は、テスト毎にスコアの桁がばらついているので、対数表記にしていることに注意されたい。
まずMemories(グラフ16)では、テスト1("CPU image manipulation"と"HDD - importing pictures to Windows Photo Gallery"の同時実行)と、テスト3("Video transcoding - DV to WMV9")、テスト4("Video transcoding - VC-1 to WMV9")が割りと顕著だ。ここでテスト3と4は、Intel系が強いのは比較的わかりやすいが、テスト1がちょっと腑に落ちない。もう少し数字を見てみると、HDD importingに関してはPhenom系が40MB/sec程度のスコアを出し、30MB/sec弱のIntel系を圧倒しているが、逆にCPU image maniputationではPhenom II 3.2GHzでもやっと3MB/secそこそこなのに、Core 2 Q9550でも4MB/sec、Core i7-965では5.2MB/secと大幅に圧倒しており、これがスコアの大きな差となって出てきたようだ。
次にTV and Movies(グラフ17)だが、これもTranscode(VC-1 to VC-1とかVC-1 to WMV9とか)が多用されるテストだけに、こんなものかな? という気はする。
最後がGamingで、大きな差が見られるのはGame 3/4となる。Game 3は"CPU gaming"と"Data decompression"。CPU gamingは物理計算で、これがPhenom II 3.2GHzでも7500Ops/sec弱なのに対し、Core i7-965では22000Ops/sec以上と大差。またData decompressionもかなり性能差がある。同様にGame 4は"CPU gaming"と"GPU gaming"、"HDD - gaming"の3つの同時実行で、HDDは大差ないが、GPU gamingはそこそこに差があり、CPU gamingは大差となっている。このあたりは、フルにCPUを使った場合どれだけ余力があるか、の世界であり、やはりHyper-Threadingを駆使できるCore i7に圧倒的なアドバンテージがあるのは間違いない。