ついでグラフ6がMulti-Core Efficiencyである。棒グラフ(赤字)がBandwidth、折れ線グラフ(青字)がLatencyであるが、これは原理的にPhenom系にきついベンチマークであることはこれまでも示したとおりだ。

ただそれでも、Bandwidthが3GB/sec→4GB/secへ、あるいはLatencyが150ns→100nsと結構改善されているあたりは、効果があるケースも少なくない事を示している。

グラフ7はそのDetailであるが、特に16×128KBとか64×32KB(トータル2MB)で帯域が上がっているのは、L3が6MBに増量されたことの効果と言えよう。流石に64×128KB(8MB)のケースでは全ての環境でメモリアクセスが必須となっており、帯域もぐんと落ちているが、それ以外の環境ではPhenom IIがPhenomを上回るスコアを出しているのはちょっと注目に値する。

グラフ8はCryptographの結果である。

これを見ると、Phenom系のスコアがCore 2やCore i7に追いつかないまでも、かなり接近している事が見て取れる。特にSHA256ではほぼ同等といってよいほどのスコアになっている事が判る。