見やすいファインダー、オートフォーカスは標準的

K200Dのファインダー視野角を計測したところ、約22.0度だった。これはキヤノン「Kiss X2」やソニー「α200」とほぼ同じ、ニコン「D60」やオリンパス「E-510」よりもかなり広いファインダーだ。以前からペンタックスのファインダーは他より広めに設計されており、それがK200Dにも引き継がれている。

AFポイント(測距点)は全11点。自動でAFポイントを決定する「オート」のほか、任意のAFポイントを指定する「セレクト」、中央のAFポイントに固定する「中央」の3モードから選択できる。

中央のAFポイントのみを使用するいつものテストでは、EV5の明るさで平均約1.4秒、EV1で約2.6秒だった。それほど悪い成績ではないが、最近は合焦の速いオートフォーカスが登場しているので、相対的に分が悪いといったところ。ついでにブランコをコンティニュアスで連続撮影してみたが、遅れや迷いが若干気になった。感覚的には中央のAFポイントに固定したほうが、迷いは少ないと感じた。

ファインダー内の像。コンパクトカメラを接眼部に接触させた状態で撮影

AFポイントは「オート」「セレクト」「中央」の3種類から選択

ターゲットをいくつか用意し、オートフォーカスの速さをチェックした
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II / 10M+S.Fine(JPEG) / 55mm(83mm相当) / マニュアル(F5.6、1/60秒) / ISO 100 / WB:オート / CI:鮮やか

EV5で平均1.4秒、EV1で平均2.6秒。現在の平均からいうとちょっと遅いか。テストはシャッターボタンを押してから撮影されるまでを計測しているため、レリーズタイムラグなども含まれる

連続撮影は、「Hi」で秒2.8コマ、「Lo」で秒1.1コマとなる

AFモードはシングルとコンテュニアスの2種類

ブランコを連続して撮影した。左から連写1~3
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II / 10M+S.Fine(JPEG) / 40mm(60mm相当) / プログラムAE(F8、1/125~1/180秒) / ISO 200 / WB:オート / CI:ナチュラル

左から連写4~6

手ブレ補正効果は最大2段強、解像力は高い

K200Dは手ブレ補正機構を内蔵している。これもテストしてみたところ、シャッター速度で見て最大2段分強の補正が確認できた。しかし全体的に見ると、もう少し補正効果が欲しいところ。

解像力は約1800TV本。もちろんK20Dの2000TV本には及ばないが、1000万画素クラスとしても十分な解像力だろう。また、K20Dも同じレンズ(DA 18-55mm)でチャートを撮影しているが、K200Dのほうが周辺での像の流れは少なく、クリアに撮影できている。このレンズとの相性もよさそうだ。

手ブレ補正の効果をチェックした。画像はシャッター速度1/2秒のもの
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II / 10M+Fine(JPEG) / 55mm(83mm相当) / シャッター速度優先AE / ISOオート / WB:オート / CI:鮮やか

手ブレ補正の結果をまとめたもの。最大で2段強の効果が確認できたが、全体ではもっとがんばってほしい。なお、手ブレ補正効果はシーンや撮影者によって大きく異なるので、グラフはあくまで参考として見てほしい

解像力チャートを撮影
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II / 10M+S.Fine(JPEG) / 55mm(83mm相当) / プログラムAE、補正+1EV(F5.6、1/30秒) / ISO 100 / WB:オート / CI:鮮やか
実画像

記録サイズは最大で「10M」、つまり約1000万画素。画質も「★★★ (S.ファイン)」が最高となり、K20Dのような「★★★★ (プレミアム)」は用意されない

ノイズは少ない。ISO 3200があってもいい

高感度撮影時のノイズも調べてみた。全体にノイズの発生は少ないようだ。ISO 1600では赤や青の色ノイズやざらつきが発生するが、ISO 800では若干ざらつきが見える程度。ISO 400ではほとんどノイズらしいノイズはない。K20Dと比べても、ISO 1600同士では明らかにK200Dのほうがノイズが少ない。これならISO 3200を用意してもいいのではないか(K20DではISO 3200が可能)。

またK200Dには高感度撮影時にノイズを減少させる「高感度NR」機能がある(標準ではオフ)。これも比べてみたところ、最も弱い「微弱」では少しざらつきが減る程度だが、「弱」では色ノイズも明らかに減少する。ただし輪郭などが少し弱くなるようだ。もっとも強くなる「強」ではノイズが減るものの、ずいぶんとゆるい像になってしまう。使用するとしても「弱」までにしておくか、もともとノイズが少ないので、全く使わなくてもガマンできるのではないか。

K200Dには「シャッター絞り優先」はないが、「感度優先」はある。これが意外に楽しい。瞬間的に感度が変えられるのはけっこう楽しいものだ。また撮像感度をカメラ任せにする「ISO感度 オート」も可能だが、これにはノイズの少なさが条件になる。K200Dはその点、オートでもちゃんと使えるはずだ。

撮像感度の設定は1段ステップのほか、露出設定ステップにも合わせられる

高感度撮影時にノイズを減らす「高感度NR」は標準でオフになっている

ノイズをチェックした。中央がISO 100、右がISO 200。撮影設定は同じ
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL II / 10M+S.Fine(JPEG) / 50mm(75mm相当) / プログラムAE / WB:オート / CI:鮮やか

左:ISO 400、中:ISO 800、右:ISO 1600

左:NR微弱+ISO 800、中:NR微弱+ISO 1600、右:NR弱+ISO 800

左:NR弱+ISO 1600、中:NR強+ISO 800、右:NR強+ISO 1600