本連載では、初めてUbuntuを使うユーザーに向けて基本的な操作方法を紹介していく。前回までで、Windowsで簡単にUbuntuを使えるようになったので、これからはUbuntuの使い方を学んでいこう。とにかく実際に動かして慣れることが大切だ。

Ubuntuを起動

メニューからUbuntuを起動する。Ubuntuを起動する方法はいくつかあるが、最初のうちはスタートメニューから「Ubuntu on Windows」を選択して起動すればよいだろう。

  • スタートメニューから「Ubuntu on Windows」を起動

    スタートメニューから「Ubuntu on Windows」を起動

「Ubuntu on Windows」を選択すると、次のようなウィンドウが起動してくる。このスクリーンショットはWindows 11で撮ったものだ。環境によって異なるのだが、ここではWindows Terminalが起動してきて、そこからUbuntuを使っているという状態になっている。

  • 起動してくるUbuntuが使えるターミナルアプリケーション

    起動してくるUbuntuが使えるターミナルアプリケーション

しばらくは、このウィンドウで使う基本的なコマンドについて学んでいく。

基本となるコマンドを学んでいく

UbuntuをはじめLinuxはリモートからログインして、上記のような画面でコマンドを実行して操作するとことが多い。Windowsであればマウスを動かしてGUIを操作することで作業を行うと思うのだが、Ubuntuではこうした操作を行うために「コマンド」という命令を入力する。

Ubuntuをコマンドで使う

コマンド

コマンドはいくつもある。最初は基本となるコマンドを覚えていくことになる。

コマンドは単一の命令だけで使うこともあれば、挙動を左右するオプションを追加で記述したり、コマンドにファイルパスなどの引数を与えたりすることもある。

コマンドの使い方の例

コマンド -オプション1 -オプション2 ... 引数

簡単に実行例を見てみよう。例えば、「cal」というコマンドがある。これはカレンダーを表示するコマンドだ。先ほど起動したUbuntuが使用できるターミナルで「cal」と入力してリターンキーを押すと次のようになる。

calコマンドの実行結果

daichi@VAIO-SX14:~$ cal
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daichi@VAIO-SX14:~$

カレンダーが出力されたことがわかる。

Ubuntuには、こうしたコマンドがいくつもある。Ubuntuを使いこなすには、こうしたコマンドをたくさん、そして詳しく覚えているかどうかといった点がポイントになってくる。最初は覚えられるか不安になるかもしれないが、よく使うほど頻繁に入力することになるので、自然と使えるようになっていくというのが実際のところだ。

次は「ls -l」というコマンドを実行したところだ。「ls」がコマンドで、「-l」がオプションと呼ばれるものだ。命令は「ls」というコマンドが処理しており、そのlsコマンドに挙動の変更を指示しているのが「-l」だ。

ls -lの実行結果

daichi@VAIO-SX14:~$ ls -l
total 4
drwxr-xr-x 2 daichi daichi 4096 Jul 27 15:11 Documents
daichi@VAIO-SX14:~$

lsはよく使うコマンドなので、最初のうちに詳しく学んでいく対象だ。