対空用のレーダーなら、陸上で設置・運用しても何ら不思議はないのだが、調べてみると、それ以外にも陸上設置のレーダーはいろいろな用途がある。今回は、そんな話をまとめてみた。→連載「軍事とIT」のこれまでの回はこちらを参照

侵入者検知用レーダー

例えば、駐屯地などの固定施設、あるいは国の重要インフラを防護する目的で、侵入者検知用レーダーを設置する事例がある。

イスラエルの「ELM-2114」

この手の製品としては、イスラエルのIAI(Israel Aerospace Industries Ltd.)が出しているELM-2114がある。サイズは17cm×13cm×5cm、重量1kgと軽量で、使用する電波の周波数帯はKバンドとされる。探知可能距離は人間で0.5km、車両で1kmと短いが、高い分解能は期待できよう。

ELM-2114は固定式の平面アンテナを使用しており、カバーできる範囲は90度となっている。これを4台据え付ければ全周をカバーできる理屈となる。

イスラエルの「ELM-2114」

この記事は
Members+会員の方のみ御覧いただけます

ログイン/無料会員登録

会員サービスの詳細はこちら