最近「空飛ぶクルマ」という言葉を耳にする機会も多くなってきたことだろう。

空飛ぶクルマといえば、明確な定義はないようだが、eVTOL((Electric Vertical Take-Off and Landing aircraft)のような電動垂直離着陸機のイメージが強い。

しかし、今回紹介するKlein Visionの空飛ぶクルマ「AirCar」は字のごとく、本当に“クルマが空を飛ぶ”のだ。では、Klein Visionの「空飛ぶクルマ」とはどのようなものなのか、今回はそんな話題について、紹介したいと思う。

Klein Vision のAirCarとは?

2022年1月24日、スロバキアのKlein Visionは、「Flying Car Certified to Fly!」と題するプレスリリースを発表した。

Klein Visionが開発したAirCarという空飛ぶクルマが耐空証明を取得したというものだ。では、そのAirCarとはどのようなものだろうか。

まず外観を見ていただきたい。見た目はほぼスタイリッシュなスポーツタイプのクルマに見える。クルマのように4つタイヤがついている。前方にヘッドライトもある。その車体に両サイドには主翼があり、後部には尾翼がある。車体の後方に1箇所プロペラがついているのがわかる。

  • AirCar

    Klein VisionのAirCar(出典:Klein Vision)

ではKlein VisionのAirCarは、どのように空を飛行するのだろうか。

以下に動画が公開されているのでぜひご覧いただきたい。

Klein VisionのAirCarの動画

主翼と尾翼を車体から出したまま、滑走路を加速。飛行機と同様の方法で離陸するのだ。高度は最高で5,500mまで上昇可能という。着陸も飛行機と同様。

着陸した後は、AirCarは翼を格納することができる。主翼は格納され、尾翼は折り畳まれて、コンパクトなクルマへと変身するのだ。そしてクルマのエンジンはBMWのエンジンを搭載しているという。このように、AirCarは自動車モードと飛行機モードの2つのモードを持つのだ。

AirCarは、ついに耐空証明を取得することに成功している。この耐空証明の取得にむけて2017年から活動を開始していたという。AirCarは、欧州航空安全機関(EASA)の基準に準拠した200回の離着陸を含む70時間の厳格な飛行テストを無事に完了し、これにより飛行機モードとしての静的・動的の安定性が確認できたという。

いかがだっただろうか。

Klein VisionのAirCarは、クルマから飛行機へと移行できるすごいクルマ。巷で言われるeVTOLのようなヘリコプターのような離着陸タイプの「空飛ぶクルマ」ではなく滑走路を加速し離着陸するタイプだ。

もちろん、この運転にはパイロット免許が必要とのことだが、将来誰でもクルマと飛行機の両方を運転でき、気軽に遠方へと行けるようになる、そんな未来がくるのではないか、そんな想像も膨らむ。

他にもKlein VisionのAirCarは、3人乗りや4人乗り、ツインエンジン、水陸両用バージョンの開発も将来計画しているという。地球上のありとあらゆるところの移動手段を模索しているKlein Visionの今後の動向がとても楽しみだ。

  • 水陸両用のAirCar

    水陸両用のAirCar(出典:Klein Vision)