前回の連載では、Excelで「ヒートマップ」を作成する方法を紹介した。これを応用して、数値データを「色」で示した図面を作成することも可能だ。Excelは製図ツールではないため正式な図面は作成できないが、簡易的なものであれば十分に対応できる。その作成方法を紹介していこう。
ヒートマップ図面の例
見取り図などの図面を使って数値データを示したい場合にも「ヒートマップ」は効果的な手法となる。
最初に紹介する図は、ある倉庫において各地点の温度を測定し、それをもとにヒートマップ図面を作成したものだ。色が赤い部分ほど温度が高い地点になると考えればよい。
このように簡易的な図面に数値データを記載して、それを「ヒートマップによりビジュアル化する」という手法もある。
もうひとつ例を紹介しておこう。以下の図は、あるオフィスにおける無線LAN(Wi-Fi)の電波状況を調べたものだ。
緑色の部分は電波が良好で問題なく通信できる場所。一方、オレンジ色になっている部分は電波が弱く、通信が途切れてしまう可能性がある場所となる。このように、一般的なグラフでは表現しにくいデータであっても、状況を一目で伝えられるのがヒートマップ図面の利点といえる。