【 農林水産省 】武部氏が親子2代で農水相 就任早々に疑惑報道相次ぐ

「予算カット」発言問題を巡る簗和夫前農林水産相の辞任を受け、自民党の武部新衆院議員が農水相に就任した。武部氏は農水副大臣のほか、自民党農林部会長、同水産総合調査会長を歴任するなど農林水産行政を熟知している。しかし、就任早々に違法献金や運動員買収などの疑惑が報じられ、厳しい視線にさらされている。

「週刊文春」によると、武部氏は自身が代表を務める北海道の政党支部が24年衆院選の公示日に、選挙区内の企業から献金を受け取っていたとされる。

 この企業は、同年に国の公共事業を請け負っていたという。公職選挙法では、国と請負その他の特別な利益を伴う契約を結ぶ企業は、国政選挙に際して寄付をしてはいけない旨を定めている。公職選挙法違反の疑いがあるのに対し、武部氏は受注の事実を知らなかったとして返金し、政治資金収支報告書を訂正した。

 武部氏はさらに、同年の衆院選の選挙運動費用収支報告書で「無償車上運動員」として記載されたカメラマンに、同支部が撮影代などとして86万円を支出したとする運動員買収疑惑が報じられた。武部氏は報道を受け、収支報告書の訂正を北海道選挙管理委員会に依頼したことを明らかにした。

 武部氏の父・勤氏は第一次小泉内閣で農水相を務めた後、自民党幹事長として小泉純一郎首相を支え、「偉大なるイエスマン」の異名を持つ。

 親子2代で農水相を務めることについて、武部氏は10月15日の就任記者会見で「農業生産基盤をしっかりしていくことを、2代続けてではあるが、農林水産大臣として努めたい」と抱負を語っていた。

 食料の安定供給と自給力の向上、米国産生鮮ジャガイモの輸入解禁協議など、農政の課題は山積している。武部氏は一刻も早く手腕を発揮するため、数々の疑惑について説明責任を果たすべきである。

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