デジタルウェイファインダー(Digital Wayfinder)と聞くと、デジタルサイネージのような道先案内画面が思い浮かぶが、そうではない。光陰矢の如く進歩を見せる先端デジタルの流れのなかで、AIやデジタルツールを積極的に活用し、不確実性や曖昧さをうまく乗り越えられる従業員のことを指すが、組織論やリーダー論で名をはせるハーバード・ビジネス・スクール教授のLinda A. Hill (リンダ・ヒル)氏をはじめとした執筆陣は、ハーバードビジネスレビューへの寄稿「Empower Your Most Curious Employees to Drive Your Digital Transformation」で、デジタルウェイファインダーの発掘が欠かせないことに触れている。

「WHAT MAKES A GREAT LEADER?」公式Webサイト
著書「WHAT MAKES A GREAT LEADER?」では、組織として大規模イノベーションが起こるケースで各組織の経営者やリーダーたちが行った役割を抽出・類型化しているが、ひとつのトリガーにこの"デジタル・ウェイファインダー"の発見がある。彼ら道先案内人の発見から、アイデアやアプローチが組織にスケールアウトしている。"おそらく既にあなたの組織内に存在している"というデジタル・ウェイファインダーたちの多くは、Z世代で高位の役職には就いていない傾向にある。新しいテクノロジーを積極的に活用する彼らは、時には周囲を苛立たせ、疲れる存在であり、時に組織の官僚主義と対立し破壊者のように見えてしまうこともあるそうだが、組織マネジメントに長けた経営者層は、彼らをうまく導くことで組織の大規模イノベーションにつなげている。
彼らに何かをしてもらうという単純な話ではなく、最終的に"組織の上級幹部の想像力を大きく広げ、新しいアイデアや新鮮な視点をもたらし、イノベーションを加速させる"という。寄稿には、多くのケースも掲載されているが、デジタルイノベーションが欠かせない時代に重要な知見を紹介している。