【 ZAIKAI TOP FILE 】三幸製菓社長・牛膓栄一

菓子から米菓へ転身 他にない商品づくりでワクワクする〝WOW!〟を!

 

「雪の宿」「ぱりんこ」「チーズアーモンド」……。後発の米菓メーカーとして創業したのが1962年。せんべいと生クリームを組み合わせたり、チーズとアーモンドを組み合わせた洋風米菓など、常識に囚われない発想で成長してきた(2025年9月期売上高は562億円)。

 菓子大手のロッテ社長から米菓企業へと転身。「素人目線で業界の常識に疑問を投げ、改善提案につなげる」と力を込める。創業者が掲げた「他にないものをつくる」という精神は今後も引き継いでいく。独自の味付けや食感で品質と個性を両立させている「異端性」が自社の特長とも話す。

 そもそも主原料の米はグルテンフリー需要の高まりで国内外において成長性が高い。米菓の枠を超えて「グミやラムネといった新たなカテゴリーへの展開余地が大きい」と話す。グミでは米粉の求肥による食感を活かした和グミ「もちきゅあ」を発売。米由来のたんぱく質を配合したエナジーラムネ「UPROCK」も発売した。

 ただ、足元では原材料高騰の波を受ける。「単純なコストオンは消費者の値頃感と矛盾するため、価値向上による納得感のある価格設定を模索してい

く」

 今年6月には東京・渋谷に新オフィスを開設。採用強化やグローバル展開の加速を視野に入れつつ、「オープンイノベーションとの組み合わせで『ニッチでエッジの立った』商品を迅速に開発し、心からワクワクする〝WOW!〟を提供したい」

 ロッテ時代は営業が長く、他社のシェアが高かった大阪支店では「毎日のように顧客を訪問し、納品数などを手書きで記録。台帳を作って常に自分から商品の提案をして回った」ことで、トップセールスマンにも輝いた。社長時代には創業者・重光武雄氏から直接、薫陶を受けた。

 休日はゴルフや芸術鑑賞、旅行。「縁を大切にする姿勢が仕事のインスピレーションと健康維持につながる」と朗らかに語る。

profile

ごちょう・えいいち:1960年神奈川県生まれ。83年明治大学政治経済学部卒業後、ロッテ入社。2008年ロッテ商事営業統轄部執行役員、15年常務取締役、同年ロッテホールディングス取締役(兼任)、16年ロッテ商事代表取締役専務。18年ロッテ代表取締役社長執行役員。24年特別常任顧問。25年7月三幸製菓取締役、同年10月から現職。

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