このセキュリティニュースのまとめ

  • IDCフロンティアが提供する「IDCFクラウド」で発生した障害の第5報
  • 影響を受けたリージョンの一部顧客について「外部へのデータの流出はなかったと判断している」との認識示す
  • スナップショット機能を利用していた顧客のデータについては、バックアップの取り出しが可能に
  • 一部顧客の登録情報に対する不正な照会があったことを確認
  • IDCFクラウドの構成概要

    IDCFクラウドの構成概要

IDCフロンティアは、同社のクラウドサービス「IDCFクラウド」で10月7日に発生した、第三者からの不正アクセスによる障害に関する続報を発表。影響を受けた東日本リージョン1の一部に保管されていたデータの照会や外部へ持ち出されたことを示す痕跡、それを裏付ける事実は確認されなかったという。また、一部のバックアップデータは安全性が確認でき、取り出せる状態だとしている。

これまでの状況

IDCフロンティアはソフトバンクの100%子会社で、国内データセンターにおいてパブリッククラウドやプライベートクラウドなど、幅広いクラウドサービスを提供している。

今回の障害は10月7日午前3時40分頃に発生。ランサムウェア攻撃による被害と説明しており、同社のクラウドサービスを利用する495の企業・自治体に影響が広がった。この影響で、「データの取り出しや復元が困難な見通し」とも発表していたが、第5報で一部のバックアップデータは安全性が確認できたことから、一部データの取り出しや復元の見通しが立ったかたちだ。

同社は、今後新たに公表すべき事実が判明した場合、速やかに告知するとしている。なお、IDCFクラウド TypeS(旧:ホワイトクラウド ASPIRE)、IDCF プライベートクラウドに関しては、本事象の対象外となる。

第5報の詳細

IDCフロンティアが10月14日16時40分に出した第5報の新情報は以下の通り。

  1. 顧客の仮想サーバー内のデータ流出に関する調査結果
  2. バックアップによるデータの取り出し・復元の見通し
  3. 一部顧客の登録情報に対する不正な照会

外部のセキュリティ専門企業と連携し、影響範囲や侵入経路などを調査したところ、障害の影響を受けた東日本リージョン1の一部(teslaゾーン/henryゾーン/pascalゾーン/jouleゾーン)の顧客の仮想サーバー内に保存されていたデータの照会や、外部へ持ち出されたことを示す痕跡、それを裏付ける事実は確認されなかったという。

また、これに起因する情報の不正利用やその他の二次被害も、現時点では確認されていないことから、IDCフロンティアとしては「外部へのデータの流出はなかったと判断している」とのこと。

なお、東日本リージョン1のその他のゾーン(radianゾーン/newtonゾーン)や、東日本リージョン2、東日本リージョン3、西日本リージョン1については、障害によるサービスの影響はないが、安全性を確認するための調査を継続中だという。

バックアップデータの取り出し・復元の見通しについては、これまでは「顧客データの取り出しや復元は困難」と見ていたが、外部のセキュリティ専門企業と連携し、バックアップデータの安全性の確認が取れたとのこと。

影響が出た495の企業・自治体のうち、IDCFクラウドの「スナップショット機能」(仮想サーバーのデータ保存領域の状態をある時点で保存する機能)を利用していた194の顧客については、バックアップデータを取り出せるとしており、取り出したデータの復元の可否やデータ提供方法について、対象の顧客に個別に連絡しているという。

一方で、顧客が仮想サーバーの起動や請求情報の確認等に利用する「IDCFクラウドポータル」において、48社の顧客の登録情報が不正に照会されたことも明らかにした。

不正に照会された情報には、担当者の個人名を含む可能性があるメールアドレスが2社分(各1件)含まれているとのこと。情報が外部へ持ち出されたことを示す痕跡は確認されていないという。

IDCFクラウドポータルから不正に照会されたデータの種類については、以下を挙げている。

  • 契約時に設定した企業名
  • IDCFクラウドポータルのログインに使用するID
  • IDCFクラウドポータルのログインに使用するパスワード(復元困難かつランダムなハッシュ値)
  • 契約関連およびサーバーの稼働状況の通知先情報(企業メールアドレス)
  • サービスの月額利用料金の合計額