Windows Latestは2026年10月11日(現地時間)、「Microsoft design boss on why Windows 11 can’t please all 1 billion users: “Everyone has different preferences”」において、Windows 11のスタートメニュー廃止を求めるユーザーの声に対し、Microsoftのデザイン部門幹部が見解を示したと報じた。

Microsoftは10月7日、Copilotを組み込んだ新しいWindows Searchのテストを開始し、自然言語による検索や設定操作、AI機能へのアクセスを1つの場所に集約した。許可を得たうえでユーザーに代わって操作を実行する仕組みの導入も予定されており、スタートメニューに依存することなくWindowsを扱うことが可能になる見込みだ。

この発表に触れたある利用者は、検索機能ですべての操作ができるならスタートメニューを廃止してほしいと投稿した。スタートメニューは時代遅れであり、使用を避けているという趣旨の意見だった。

これらの投稿にMicrosoftのデザイン部門バイスプレジデントを務めるDiego Baca氏が反応した。10億人を超える利用者を抱えるWindows 11の設計では全員の好みに応えることは難しいとの認識を示し、目標はより多くのカスタマイズオプションを提供することと述べたという。

  • Microsoftのデザイン部門バイスプレジデントを務めるDiego Baca氏がスタートメニューについて見解を示した 出典:Microsoft

    Microsoftのデザイン部門バイスプレジデントを務めるDiego Baca氏がスタートメニューについて見解を示した 出典:Microsoft

スタートメニューは必要か、ユーザーによって異なるWindowsの使い方

Windows Latestの記者も、Baca氏の見解には理解を示している。記者自身はPowerToysのコマンドパレットを使用しており、以前ほどスタートメニューを使用していない。しかし、自分が使用頻度を下げたからといって、ほかの利用者にも同じ変更を求めることはできないと指摘した。

Microsoftはスタートメニューの廃止が不可能だとは述べていない。問題はどれだけのユーザーがそれを望んでいるかだ。現実にはスタートメニューを必要としているユーザーもいれば、逆にAI機能を廃止してほしいと希望しているユーザーもいる。

設定オプションを増やすことで多様な要望に対応できるものの、開発や保守のコストが増大するという課題もある。Baca氏の見解は、カスタマイズオプションの拡充が理想だと理解してはいるものの、対応には限界があるとの認識を示したと言える。

Windows 11の改善を進めるMicrosoft、カスタマイズの拡充が課題に

Microsoftは2026年3月、Windowsを十分に改善できていなかったことを認め、OSの立て直しを約束した。しかし、発表への反応は一様ではなく、過去にも同様の再生を掲げては未達成に終わった経緯から、利用者の間には懐疑的な見方もあった。

Windows Latestの記者は、Microsoftの最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)を務めるSatya Nadella氏がかつて、利用者がWindowsを必要とする状態から、愛着を持つ状態へ変えたいと語ったことに触れている。その後、目立った改善が進まず、不要なソフトウェアの増加も問題になったと記者は振り返る。

そのような不安と期待が交錯する中、今年の改善計画ではデザインの刷新、WinUIを採用した機能の拡充、Windows 11向けの完全なネイティブアプリなどの取り組みが進められた。一部はテストが開始されており、ユーザーの期待するWindows 11が完成しつつある。

ところが、ここにきてCopilotを統合したWindows Searchとスタートメニュー廃止論が浮上してきた。新たな検索機能の導入によって、スタートメニューのあり方も改めて議論の対象となっている

すべてのユーザーを満足させるには、オプションの提供しか選択肢が見当たらない。Microsoftの方針は定かでないが、カスタマイズの拡充が望まれる状況となっている。