
第2次高市改造内閣が発足し、農林水産相は鈴木憲和氏に代わって簗和生氏(元文部科学副大臣)が起用された。簗氏は、9月18日の就任記者会見で「食料安全保障の確保を進めるに当たり、消費者の理解を醸成」していくことを大きなテーマに掲げた。
特にコメ問題では「適正な米価」が課題となっている。農水省が発表した9月14日~20日の週のコメの販売価格は5キログラムあたり2934円で、約2年ぶりに3000円を割った前週より37円(1.2%)安かった。前年同期比では1312円(30.9%)のマイナスだ。
食料システム法に基づいて今年公表されたコメのコスト指標によると、生産、集荷、卸売、小売の各段階で積み上げたコストは精米5キログラムで2800円超だった。利潤を含めると3000円を超える可能性もあるが、簗氏はこうした価格水準について「直接の言及は控えたい」とした上で、「消費者にとって価格的に購入しやすいもの、その背後にあるのが生産者へのしわ寄せであったり、負担を強いるということであれば、政策として正していかなければならない」と指摘した。
帝国データバンクの調査によると、26年1月~8月に判明したコメ農家の廃業は28件、4年連続で過去最多を更新する勢い。同期間における倒産(負債1000万円以上、法的整理)も4件判明した。コメ農家の高齢化も加速し、事業継続を断念する動きは水面下で進行している可能性があるという。
簗氏は、「適正な価格形成は、需給の安定が前提になる」と語る。食と農を守る農政のトップとして、コメ問題を筆頭に難局に挑む。