
17の戦略分野の中から62の〝勝ち筋〟を選定
─ 高市早苗政権は戦略17分野を対象に、官民で370兆円超を投資する計画を打ち出しています。改めて、日本再生にかける考えを聞かせてもらえますか。
城内 高市総理は〝強く豊かな日本列島〟の実現を高らかに掲げております。7月21日に閣議決定された「日本成長戦略」は、まさに「強く豊かな日本」を達成するための最重要戦略です。
これまで諸外国と比べて、我が国が圧倒的に足りなかったのは国内投資です。投資不足の流れを断ち切ることに加えて、国内投資を徹底的にテコ入れする。これが高市総理の政策の大きな柱の一つであり、一丁目一番地です。
日本成長戦略では、17の戦略分野を選定しました。日本成長戦略会議の下に設置したワーキンググループでは、各省庁の担当者を中心に学識経験者や民間企業の方々としっかり議論をしていただき、17の戦略分野の中から62の「主要な製品・技術等」を選定しました。
62の製品・技術それぞれについて、官民投資ロードマップを策定し〝勝ち筋〟を特定しました。ロードマップに基づく、2040年度までの国と民間の想定投資額を累計したところ、370兆円超となりました。
─ ただ、国内は人口減少で市場縮小が続いているとなると、企業は当然海外のマーケットを目指すわけですよね。それをいかに国内へ投資を呼び込んでいくのか。
城内 グローバルなトレンドというものが、従来とは大きく変わってきています。
これまではどちらかというと、グローバリズム、ネオリベラリズム、新自由主義ということで、自由主義や民主主義、基本的人権、法の支配、自由貿易、気候変動に対する意識などを共有せずとも、例えば、ある特定の国で品質が高くて安いのであれば、そこでつくられた自動車部品を輸入して、それを組み立てて、安く品質が良ければいいじゃないかと。さらには、その国に工場を移して生産すればいいじゃないかという時代でした。
ところが、今はそうした価値観が揺らぎつつあり、安くて品質がいい国があればいいじゃないか、という時代は終わりつつあるわけです。
─ 米中対立やトランプ米大統領に代表されるように、今までの価値観を踏襲する人や国が減ってきたと。
城内 そうです。例えば、一つは国内の経済安全保障など、様々なリスク低減の必要性があります。そうなると、まずはサプライチェーン(供給網)をどう構築するか。特に、特定の重要物資あるいはインフラについては、海外の協力関係にある国々とサプライチェーンのあり方を考えていかなくてはなりません。
そうした観点を踏まえて……。