Check Point Software Technologiesは7月23日(米国時間)、「Which Brands Are Impersonated Most? Inside the Q2 2026 Brand Phishing Report - Check Point Blog」において、2026年第2四半期のブランドフィッシングに関する調査レポートを公表した。
この調査では、攻撃者が有名企業やサービスになりすまして利用者の認証情報や決済情報、個人情報を盗み取ろうとするブランドフィッシングの手口を分析。その動向を探り、詐欺の見破り方や最新の対策について解説している。
Microsoftが最多、ChatGPTもトップ10入り
2026年第2四半期は、Microsoftがブランドフィッシング全体の約22.6%を占め、最も多く悪用された。2位はLinkedIn(約11.6%)で、Microsoftとは倍近い開きとなった。これにGoogle(約6.7%)、Apple(約5.8%)、Amazon(約5.2%)が続き、これらだけで四半期全体のブランドフィッシングの半数超を占めた。攻撃者は知名度が高く、多くの利用者が日常的に利用するサービスを標的とする傾向を示している。
今回の調査で注目すべきは、ChatGPTが10位にランクインしたこと。AIサービスの利用拡大に伴い、攻撃対象としての存在感が高まっていることを示している。具体例としては、6月に発生したChatGPT Plusの料金請求失敗通知を装うフィッシングメールがある。この事案では、クレジットカード情報の窃取を試みたことが確認された。
業種別では、テクノロジー分野が最も多く狙われた。これにソーシャルネットワーキングサービス(SNS: Social networking service)、金融機関が続いた。価値の高い認証情報や人間関係、金融情報を扱うサービスが攻撃対象となりやすい状況が続いている。
偽サイトや偽サポートページの事例
加えて、レポートでは期間中に確認された複数の事案を紹介している。Michael Korsの事案では、公式通販サイトを模倣した偽サイトが登場し、商品閲覧からカート、決済まで再現した。ユニクロでは、事業展開していない地域に架空の偽店舗が作成された。偽店舗のSNSアイコンが公式アカウントに接続されていなかったことで、偽物であることが特定された。
Appleではロシア語の偽のiCloudログインサイトが確認された。Appleのロゴやデザインを流用していたものの、サインインボタンは機能しておらず、攻撃前のテスト段階とみられる状態だった。Microsoftでは偽のサポートページが構築され、Officeの緊急アップデートと称してマルウェアが配布された。
フィッシングを見抜くポイント
期間中に確認されたこれら事案では、低品質なロゴ、ボタンの実装不良、SNSリンクが公式アカウントにリンクしていないなど、小さなミスが確認された。またこれらフィッシングサイトの構築に生成AIコンテンツを利用するケースが拡大したが、画像やデザインにわずかなゆがみや不整合が残っており、フィッシング詐欺を見破るポイントとして紹介されている。
フィッシング詐欺から身を守る方法としては、以下が推奨されている。
- メールに記載されたリンクには触れず、公式サイトに直接アクセスする
- 真偽の評価を目的としてリンクやボタンをマウスホバーし、アクセス先を検証する
- オンラインサービスが多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication)を提供している場合は設定する
- 少しでも違和感を感じたら、メールやメッセージの内容について公式サイトから問い合わせる
