Neowinは6月4日(米国時間)、「Browser vendors pen open letter to Microsoft saying "enough is enough" - Neowin」において、Browser Choice Alliance(以下、BCA)がMicrosoft宛に公開書簡を送付したと伝えた。
デスクトップブラウザ市場における競争の正常化を目標に掲げるBCAは、Microsoftがユーザーを不当に誘導したと主張し、7項目からなる改善を要求したという。
BCAが問題視するMicrosoftの施策
BCAはGoogle Chrome、Midori、Opera、Vivaldi、BrowserWorks、WaveboxなどのWebブラウザーベンダーをメンバーとする連合体だ。主な目的はユーザー自身によるWebブラウザーの選択権を守ることにある。各個人の好みを尊重し、Webブラウザーに関する正常な市場原理の維持をその理念に掲げている。
今回BCAは、Microsoftが理念に背く行動を取ったと主張。同社がデスクトップオペレーティングシステムにおける優越的地位を利用し、ユーザー選択の制限、歪曲、妨害戦術を用いて、Edgeへの誘導を図ったとしている。
BCAが指摘した不当戦術の概要は次のとおり。
- Windowsデバイスへの競合Webブラウザのプリインストール機会の阻止。これには経済的な圧力を伴う「すべてかゼロか」のリベート(割戻金)が含まれる
- Edgeアンインストールの妨害
- 競合Webブラウザのダウンロード時に、Microsoft専用のプロモーション領域で紛らわしいメッセージの表示
- 更新プログラムを利用したEdgeの復元および、デフォルトブラウザーにEdgeを選択させようとする作為的なインタフェースデザインの採用
- TeamsおよびOutlookのリンクがデフォルトブラウザ選択を無視する
- Windowsの主要なアクセスポイント(Windows Searchやウィジェットなど)がデフォルトブラウザ選択を無視する
- 競合Webブラウザに搭載された、ワンクリックのデフォルトブラウザ切り替え機能の妨害
プリインストール機会の阻止についてはBCAの主張であり真偽は定かでない。この主張が正しい場合、国内において問題となる可能性がある。
BCAがMicrosoftに突き付けた7つの要求
これら不当な取り組みに対し、BCAは6月3日、Microsoftの最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)を務めるSatya Nadella氏宛に公開書簡を送付した。要求項目は次の7つで、世界規模の速やかな実施を求めている。
- 競合Webブラウザ企業が、PCメーカー各社とプリインストールまたはデフォルト契約をめぐって競争できるようにする
- 競合Webブラウザの使用阻止を目的としたダークパターンの終了(デフォルトブラウザの無視を含む)
- デフォルトブラウザおよびすべての関連ファイルタイプとアプリ(PDFを含む)のワンクリック切り替えを復活させる
- すべてのWebリンクに対し、デフォルトブラウザ設定を機能させる
- Windows上のEdgeの宣伝、作為的なMicrosoft専用バナの排除(競合Webブラウザの検索時を含む)
- 更新プログラムを使用したEdgeの復元の中止
- Sモード端末における競合Webブラウザの使用ブロック設定を解除する
これら要求はユーザーエクスペリエンスの向上、およびWebブラウザの正常な競争を促す内容と言える。BCAは「実力で競い合うことで、誰しもが恩恵を受ける」と述べ、Microsoftが一方的に不利益を被るわけではないと主張している。
実際にMicrosoftの長期的な利益につながるのかは定かでない。また、本稿執筆時点までにMicrosoftの反応は確認できていない。
