AIデータセンターにおける光ケーブル活用に向けた標準化団体が設立
AIデータセンターにおけるLLMのさらなる高知能化に向けて、複数のサーバを結び付けた処理が進められているが、それらを銅ケーブルで接続するのには電力消費や通信距離、ノイズなどの問題から光ケーブルの活用が期待されている。
こうしたニーズを背景にAMD、Broadcom、Meta、Microsoft、NVIDIA、OpenAIの6社が設立メンバーとなり、AIデータセンターにおける光配線のオープン標準を策定することを目的とした業界コンソーシアム(いわゆる標準化団体、Multi-Source Agreement:MSA)「Optical Compute Interconnect(OCI) MSA」が設立されたことが発表された。
銅ケーブルの課題を解決する光ケーブルの活用を推進
OCI技術は、光コンピュートインターコネクト、いわゆるパッケージとして一体化したシリコンフォトニクス・インターコネクト・ソリューションで、Intelも2024年に自社のシリコンフォトニクス技術を活用して、最大100mの光ファイバーを通じて一方向64チャネルの32Gbpsのデータ転送が可能なOCIチップレットを発表するなど、注力姿勢を見せていたが、今回のOCI MSAの設立メンバー企業には名を連ねていない。
OCI MSAの目指すところは、相互運用可能な光インタフェースプロトコルを確立することで、プラグアンドプレイのエコシステムの実現を図ることにあるとする。実際、OCI MSAのWebサイトには、「銅ケーブルからの脱却」、「オープン仕様による互換性の確保」、「エンドユーザーとシリコンイノベーターの統合によるリスクの軽減と長期的かつスケーラブルな展開の実現」の3つの設立目的が示されており、オープンかつ相互運用可能な仕様とすることで、ハイパースケーラーは、トップティアのプロセッサユニット(XPU)エンジンとトップティアのスケールアップスイッチを共通の光物理層(PHY)を介して分離することが可能になり、高い演算グ性能と先端光学技術の融合を実現することができるようになるとしている。
また、技術ロードマップの標準化により、統合リスクの軽減を図ることもできるようになり、開発サイクルの短縮とAIラックサプライ チェーン全体に、複数世代、複数ベンダーの光相互接続の展開に対する明確でリスクのないパスが提供されることになるともしている。
技術ロードマップとしては、設立時点でOCI Gen1として、Non-Return to Zero(NRZ)変調とWDM(波長分割多重)光技術を組み合わることで、200Gbps/方向の実現を図るとともに第2世代(OCI Gen2)として、400GbpsのBidirectional(BiDi、双方向)技術を活用することでファイバーあたり最大800Gbpsの実現を目指すとしており、最終的には波長数とデータレートの拡張を進め、ファイバーあたり3.2Tbps以上の実演を目指すとしており、それを相互運用可能な複数のフォームファクターでサポートすることを計画している。
技術仕様書も公開
なお、OCI Gen1に関する技術仕様書のバージョン1が2026年3月11日付でOCI MSAのWebサイト上にて公開されている。このバージョンの執筆には、AMD、Broadcom、Metaの9人(各社3人ずつ)のエンジニアが関わっているという。
