NXP Semiconductorsは3月12日、同社の「i.MX 93ファミリ」として、フィジカルAIアプリケーションの迅速な展開支援に向けてNPUとWi-Fi 6、Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE)、802.15.4のトライラジオ・ワイヤレス・コネクティビティを1パッケージに統合したアプリケーション・プロセッサ「i.MX 93W」を発表した。
同製品は、エッジAI処理と無線接続を前提とした設計を採用することで、ユーザー顧客は最大60個のディスクリート部品を1つのパッケージに統合した形で利用することができるという。これにより、基板面積の削減に加え、設計やサプライチェーンの複雑さ、システムレベルのコスト低減が期待できるようになる。
NPUとトライラジオ無線を1パッケージに統合
また、デュアルコアのArm Cortex-A55と最大1.8eTOPS(equivalent TOPS)の性能を持つArm Ethos NPUを搭載しており、エッジAIにおける協調型AIエージェントのローカル処理を可能にするという。
さらに、無線機能としては、Wi-Fi 6、Bluetooth Low Energy、802.15.4をサポートする「IW610トライラジオ」を搭載。MatterおよびThreadの実装にも対応しており、スマートビルディングやスマートホーム、産業用途など、複数の無線規格を併用するシステムへの適用も可能だとする。
事前認証済みのリファレンス・デザインを提供
このほか、事前認証済みのi.MX 93W SoCベースの単一アンテナおよびデュアル・アンテナのリファレンス・デザインも用意。これにより、無線認証にかかる工数やリスクを低減することが可能となり、認証に要する期間の短縮や開発コストの削減などを図ることができるようになるともする。
加えてセキュリティ面として、EdgeLockセキュア・エンクレーブ(Advanced Profile)を統合することで、欧州サイバー・レジリエンス法(CRA)をはじめとする規制要件に対応。同社のEdgeLock 2GOキー管理サービスと併用することで、ユーザー顧客はi.MX 93W SoCをベースとした製品をデバイス製造時または現場で安全にプロビジョニングすることができるようになるとしている。
なお、i.MX 93Wは、2026年下半期からサンプル提供が開始される予定だという。
