SK hynixがLPDDR6の製品検証を完了

SK hynixは3月10日、同社の第6世代10nm(1c nm)プロセス技術をベースとした16GビットLPDDR6の検証が完了し、2026年上期に量産準備を行い、同下期より製品供給を開始する予定であることを明らかにした。

  • SK hynixのLPDDR6パッケージイメージ

    SK hynixの16GビットLPDDR6パッケージイメージ。JEDECの仕様では容量は4Gビット~64Gビットとなっている (出所:SK hynix)

省電力化と転送速度の向上を両立

LPDDR6は2025年7月に「JESD209-6 LPDDR6」としてJEDECが正式規格として発表した次世代モバイル向けメモリ規格。AIアプリケーションをはじめとする高性能ワークロードへの対応を目的に、1ダイに対してデュアルサブチャネルアーキテクチャを採用することで柔軟な動作を実現したことが特徴となっている。また、サブチャネルあたり12本のデータ信号ライン(DQ)と4本のコマンド/アドレス(CA)信号ラインを設けることで、チャネルパフォーマンス機能の最適化とデータ転送速度の向上を図りつつ、チップのはんだボール数の削減も可能としたとする。

また、省電力化に向けて、動作状況に応じて電圧と周波数を調整することで、電力消費とパフォーマンスを最適化する電力管理技術である「DVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)」を採用。通常使用時は周波数と電圧を下げて消費電力の削減を図りつつ、ハイスペックが要求されるゲームなどを利用する場合は帯域幅性能を高めるといったことが可能となったという

同社では今回製品化するLPDDR6を主にスマートフォンやタブレットにおけるオンデバイスでのAI処理を可能とすることを目的に開発したと説明しており、LPDDR5xと比べてデータ処理速度が33%向上しつつ、消費電力を20%以上低減することができるとしている。

なお、LPDDR6のデータ転送速度は10.67Gbps~14.4Gbpsとされており、同社は2月に開催されたISSCC 2026にて1c nmプロセスベースのLPDDR6を用いて14.4Gbpsでの動作を確認したことを報告しており、今回の製品化にあたっては転送速度は10.7Gbpsを越えていると説明。低消費電力化、データ転送速度の向上などの進歩に伴い、より長いバッテリー寿命と最適化されたマルチタスク性能の恩恵を受けることができるようになると説明しているほか、顧客と協力してタイムリーなAIメモリソリューションの提供を行っていくことで、オンデバイスのAIに対する付加価値の向上を目指すとしている。