SK hynixは10月25日、9.6Gbps/pinのデータレートを提供する高速モバイルDRAM「LPDDR5T(Low Power Double Data Rate 5 Turbo)」がQualcomm Technologiesの新型SoC「Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform」との互換性検証を完了したことを発表した。

LPDDRは、主にモバイル機器に向けた低消費電力DRAMで、低電圧動作が特徴。LPDDR5TはLPDDR1、2、3、4、4X、5、5Xと続いてきた第7世代目に位置づけられ、第8世代目となるLPDDR6に先立ってLPDDR5Xのアップグレード版として開発された。

SK hynixではLPDDR5Tの開発を2023年1月に完了、これまでQualcommの協力の下、QualcommのSoCとの互換性検証を進めてきており、この検証が終えたことは、対象としたSnapdragon 8 Gen 3に対応できたことを意味することとなる。そのため、SK hynixでは今後、LPDDR5Tの採用範囲が急速に拡大することを期待するとしている。

  • LPDDR5Tチップの外観

    LPDDR5Tチップの外観 (出所:SK hynix)

具体的にはLPDDR5Tチップを複数個組み合わせることで容量16GBとした製品を提供する予定で、毎秒77GBのデータレートを提供するという。

また、その消費電力はJEDECが規定する電圧範囲1.01~1.12Vで動作するとのことで、同社ではHKMG(High-K/Metal Gate)プロセスを適用することで、速度と電力効率の両立を実現し、これにより次世代のLPDDR6が導入される前にLPDDR5Tで市場シェアを拡大することが可能になるとしている。

Qualcomm Technologiesの製品管理担当シニアバイスプレジデントのZiad Asghar氏は「SK hynixとの提携により、最速のモバイルメモリと最新のSnapdragon モバイルプラットフォームが組み合わされることで、スマートフォンユーザーにAIによるバーチャルアシスタントなどの新たな体験を提供できるようになった」と述べている。

なおSK hynixは、LPDDR5Tを世界のスマートフォンメーカーを中心に提供していくとともに、QualcommとともにスマートフォンがAI時代の主要デバイスへと成長していくための協力を進めていくとしている。