SUBARUとインフィニオンがマイコン設計で協業
SUBARUとInfineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は3月9日、SUBARUの次世代車両の制御統合ECU向けマイコンの設計で協業すると発表した。
現在SUBARUは、バッテリー駆動の電気自動車(BEV)およびガソリンをはじめとする内燃機関で駆動するICE(Internal Combustion Engine)車で共用するE/E(Electrical/Electronic)アーキテクチャの構築とADAS機能のさらなる高度化を目指し、車両制御情報の演算処理における超低遅延化と低消費電力化の両立を推進しているという。
またSUBARUは、この取り組みの実現に向けてインフィニオンの車載マイコンの最新世代である「AURIX TC4x」の開発の初期段階からその設計に参画することで、仕様の最適化に取り組んできたという。
AI処理まで可能とする高性能車載マイコン
AURIX TC4xは、28nmプロセスを採用して製造される車載マイコンで、最大500MHzで動作する最大6つのロックステップに対応するTriCore v1.8を搭載することで基本的な演算性能を向上させているほか、並列演算ユニット(PPU:ベクトルDSPコプロセッサ) によるモデルベースのアルゴリズム演算時間の短縮やエッジAI処理、新規追加のコンバータデジタルシグナルプロセッサ(cDSP)のフィルタによるA/Dコンバータ(ADC)信号の柔軟な処理などを可能としている。
さらに、サイバーセキュリティおよび安全規格であるISO/SAE 21434およびISO 26262に準拠し、ポスト量子暗号(PQC)処理にも対応しているほか、ハイパーバイザと仮想マシンの活用で、異なるソフトウェアアプリケーションを安全に分離し、FFI(Freedom from interference)の確保も可能とする。加えて、5Gbpsイーサネット、PCIe、10BASE-T1Sイーサネット、CAN XLなどの高速通信インタフェースの活用により、高速データ転送および広帯域データの前処理などの実行も可能だとしている。
ADASと車両運動の領域の連携・連動に活用
なお、SUBARUではAURIX TC4xを「次世代アイサイト」と「AWD制御を含めた車両運動制御」を連携・連動する制御統合ECUに搭載することで、ADASおよび車両運動制御のさらなる進化を果たし、長年にわたって追求してきた“走る・曲がる・止まる”というクルマの基本性能を引き上げることで、より高い安心感の提供を目指すとしている。
