高NA EUV露光装置は3月に搬入予定

欧州CHIPS法に基づき設立されたNanoICプロジェクトは2月9日、ベルギーimec本社キャンパスの300mmクリーンルーム(imec Fab3)の拡張部分にて進めていた2nm超パイロットラインの開設式典を開催した。

このパイロットラインは、もともとは450mmウェハ時代の到来に備えるために増築した建屋の一部を活用して設置されており、2000m2ほどの広さを有するという。

  • imecキャンパス全景

    imecキャンパス全景。手前がimec Fab3のクリーンルーム棟で、青色で囲った部分がNanoICパイロットライン(黄色で囲った部分はFab4建設予定地)。Fab3の裏手には200mmクリーンルーム棟(Fab2)があり、その右奥にある立体駐車場の奥にはimecの設立母体であるルーベンカトリック大学理・工学部のキャンパスが広がる (提供:imec広報)

また、ASMLの量産対応の高NA(NA=0.55) EUV露光装置は2025年3月中に納入が予定されているという。

  • NanoICパイロットラインの開所式典での記念写真

    NanoICパイロットラインの開所式典での記念写真。左から3人目がimec CEOのルーク・ファン・デン・ホフ氏、4人目が欧州委員会副委員長のマティアス・ディーペンダーレ氏 (出所:imec Press Release)

imec Fab4の建設は2026年年末以降か?

imecとNanoICプロジェクトは、EU、ベルギー、フランダース各政府からの支援などを受ける形で、4000m2のクリーンルームを備えるimec Fab4を建設する予定である(Fab3とFab4はFOUP搬送用のクリーントンネルで結ばれる予定)。

しかし、imec Fab3のパイロットラインにて2nm超のプロセス探求が可能となったため、Fab4の着工は当初の2025年末から1年ほど延期される見込みだという。現在、建設予定地にはルーベンカトリック大学(KUL)の宿舎があり、学生たちの退去にも時間がかかるためだという。

なお、imecによると、NanoICパイロットラインには今後5年以内に100台を超える新しい製造装置が搬入される予定としているが、すでに2nmおよび1.4nmプロセス向けPDKは提供済みで、欧州の会員企業・研究機関・大学が独自の半導体デバイスの設計を始めているという。

複数の高NA EUV技術の研究成果をSPIEで発表へ

imecはNanoICパイロットラインに高NA EUV露光装置を導入するよりも前に、2月22~26日に米国カリフォルニア州サンノゼで開催されるリソグラフィの国際会議「SPIE Advanced Lithography + Patterning」にて、EUVリソグラフィを中心に5件の招待論文含む53件の論文発表を行うことを予定している(筆頭著者は31件)。

これらの論文発表では、高NA EUVリソグラフィ、OPCおよび曲線設計、レジストおよび材料の革新、プラズマおよびエッチングプロセスの最適化、計測および検査のブレークスルー、そして将来のロジックおよびメモリノードに向けたイメージング、パターニング、デバイス統合の同時最適化など、先端パターニングエコシステム全体における進歩が紹介される予定。このうちタイトルに高NA EUVに関する発表であることを明示したものは14件ほどであるが、それ以外にも高NA EUVに関する発表が数件あり、従来EUVを含めたEUVに関する発表件数は30件を超える模様である。