TrendForceによると、AIとデータセンターからの需要増に伴う需給バランスの悪化から、2026年第1四半期の半導体メモリ契約価格はサプライヤ側に有利性が強まっていることを踏まえ、DRAMとNANDの2026年第1四半期価格予測を期初予測から上昇修正したという。
DRAM契約価格は前四半期比90%以上の上昇率
具体的には、従来型DRAMについては前四半期比55~60%から90~95%へと、NANDも同33~38%から55~60%へと上方修正したが、今後、さらなる上方修正を行う可能性もあるとしている。
PC DRAMは前四半期比2倍に高騰
またPC DRAMについては、2025年第4四半期のPC出荷台数が予想を上回った結果、供給不足の懸念が出ており、メモリサプライヤから直接供給契約をしているティア1のPC OEMであっても在庫レベルの低下に直面するところがでてきているなどといった状況を踏まえ、2026年第1四半期の契約価格を同100%以上の上昇率へと修正している。これは四半期ベースの上昇率としては過去最高となるという。
サーバDRAMについても、北米および中国の大手CSPおよびサーバOEMが1月時点でメモリサプライヤ各社と長期契約(LTA)交渉を進めているが、争奪戦の様相から2026年第1四半期の契約価格は同約90%の上昇率と予想され、四半期ベースで過去最高の上昇率となるとしている。
そのほかのメモリについても、確保に向けた競争激化から、例えばモバイル向けのLPDDR4X/LPDDR5Xの2026年第1四半期契約価格は同約90%の上昇と、こちらも過去最高の上昇率となるとする。
NANDも価格上昇が継続
NANDに関しても2026年第1四半期の受注量がサプライヤの生産能力を上回っているが、メモリメーカー各社は生産ラインの一部をDRAM向けに再配分する動きを見せており、NANDの供給を制限することになりそうである。
高性能なエンタープライズSSDの需要が、推論駆動型AIアプリケーションの成長に伴う形で当初の予想を上回る様相を見せており、2025年後半以降、北米の主要CSPは急速に調達を進めており、供給ギャップの拡大もあり、2026年第1四半期のエンタープライズSSD契約価格は同53~58%の上昇率と予想され、こちらも四半期ベースで過去最高を更新する見込みである。
Qualcommがスマホ向けメモリ不足が業績に影響することを懸念
Qualcommが2月4日(米国時間)に2026会計年度第2四半期(2026年1~3月期)の売上高見通しを、102億~110億ドル、調整後の1株当たり利益見通しは2.45~2.65ドルと発表した。しかし、いずれも市場予測を下回るもので、市場では失望売りが生じている。
同社のクリスティアーノ・アモン社長兼CEOは、決算説明会で、「今後の短期的なスマートフォン(スマホ)見通しはメモリの供給制約の影響を受ける」とし、スマホ向けSoCの売り上げがメモリの価格高騰による市場の減速の影響を受ける可能性を示唆した。ただし同社製品の多くはプレミアムモデルに搭載される傾向が強いため、メモリ価格の高騰に耐えられる可能性が高いとも述べている。
なお、同社の2025年10~12月期決算は、売上高が前年同期比5%増の122億5200万ドル、純利益は同6%減の30億400万ドルとしている。
