ASMLは1月28日、2025年第4四半期および2025年通期決算を発表した。
それによると同四半期の売上高は、前四半期比29%増の97億1800万ユーロ、純利益は同33.6%増の28億4000万ユーロとなり、その結果、通期売上高は前年比15.6%増の326億6700万ユーロ、純利益は同26.9%増の96億900万ユーロとなったとする。
また、第4四半期の受注残(発注予約額)は132億ユーロとなり、四半期ベースで過去最高を記録したことも明らかにした。このうち74億ユーロがEUV露光装置である。2025年末の受注残は388億ユーロであった。
同社のクリストフ・フーケCEOは、2025年が記録的な年となり、中でも第4四半期は2台の高NA EUV露光装置からの売り上げを含め、四半期ベースでの過去最高を更新したとしつつ、この数か月の間、多くの顧客からAI関連需要の持続性に対する期待が高まったことを踏まえ、中長期の市場についての前向きな評価が出てきているとし、それが顧客各社の中期的な生産能力計画の強化と、同社の過去最高の受注額に反映されているとコメントしている。
ASMLの最大市場は中国
2025年通期売上高を露光技術に見ると、EUVが占める割合が2024年の38%から48%へと拡大している。今後、高NA EUV露光装置の本格出荷に伴い、EUVが占める割合は過半を超えることが予想される。
また、国・地域別で見ると、最大市場は2024年の41%から33%まで低下しているものの依然として中国で、その減少分を台湾が伸ばした格好となっている。また、日本も2台目のEUV露光装置がRapidusの工場に搬入されたこともあり、前年の4%から5%へと延ばしている。
さらなる成長を見込む2026年
ASMLでは、2026年第1四半期の総売上高が82億から89億ユーロになると予測しているほか、2026年通期売上高を340億から390億ユーロと予測している。中央値の365億ユーロは、2025年比で11.6%増となる。2026年の研究開発費は約12億ユーロを計上している。
技術とIT部門の合理化を目的に1700人の解雇を計画
なお、ASMLは半導体のエコシステムが今後も成長が見込まれており、その発展を活かす絶好の位置に自社が立っており、そうした将来の機会に備えることを目的に技術部門とIT部門の合理化を通じて、会社の重要分野におけるエンジニアリングとイノベーションへの注力を強化する予定であるとして、1月28日付けで全従業員対して「エンジニアリングとイノベーションへの注力強化に関する声明」と題するメッセージを発したことを明らかにしている。
その中で、この組織変更に伴い、最終的には約1700人の人員を解雇する可能性があることを指摘。対象のほとんどは本社のあるオランダ国内の人員であるが、一部の米国人員も対象になる見込みとしている。
1700人は同社全従業員の3.8%に相当する規模で、 同社にとってこれまでで最大規模の人員削減となり、リーダーシップ層を中心としたリストラであると同社は説明している。
フーケCEOは「(好業績下にあることもあり)業績回復のためのコスト削減ではなく、意思決定のスピードを速め、研究開発の効率などを高めるためのリストラである」ことを強調している。


