月域のスペースデブリ対策や廃棄物の管理に関して、ispaceと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が新たな契約を締結。ispaceはJAXAからの受託業務として、デブリ低減・廃棄管理に関する推奨事項草案の実効性を、民間事業者の視点で検討する。

スペースデブリを増やさないための対策は、持続可能なシスルナ経済圏の実現にとって重要な課題だ。国連(COPUOS)やIADC(Inter-Agency Space Debris Coordination Committee)など、多くの宇宙関連機関や組織がスペースデブリを低減するためのガイドラインなどを提案、策定しているが、ispaceでは「これらのガイドラインは必ずしも月域における活動を想定した内容ではない」と指摘している。

今後、月周回軌道上や月面における開発、探査の活発化が見込まれる中で、将来的にはミッションを終了した宇宙機の廃棄方法やその管理の在り方などが課題になる。

ispaceとJAXAが今回契約締結したのは、「月域におけるスペースデブリの低減と廃棄管理に関する推奨事項に係る検討」。

アルテミス合意の枠組みの下で日本を含む署名国が検討を進める、アルテミス合意署名国が遵守することを想定した「月周回及び月面におけるスペースデブリ低減と廃棄管理に関する推奨事項草案」に関し、ispaceはその実効性を検討する業務をJAXAから受託した。

ispaceはこれまでの二度の月ミッションで培った、月着陸船(ランダー)と月面探査車(ローバー)の開発・ミッション運用に加え、現在開発中の月周回機開発に関する知見を活用し、推奨事項草案を遵守するために必要となる要件を整理。それらが技術的・運用的に実現可能か分析し、JAXAへ提供予定としている。