ガラスコア基板向けポリイミドシートを開発
東レは12月19日、先端半導体パッケージの1種で、コア層にガラスを用いた「ガラスコア基板」において、半導体チップとプリント基板間での信号や電力をやり取りするために形成される「再配線層」の微細加工と、貫通ビア電極(TGV:Through Glass Via)の樹脂充填を同時に実現できる「ネガ型感光性ポリイミドシート」を開発したことを発表した。
半導体の高性能化に向けてチップレットの採用が進んでいるが、一般的にガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させて作る硬い多層基板でであるガラエポ基板上に微細配線を形成した中継基板(シリコンインターポーザー)を介して複数チップを搭載する構造が採用されている。しかし、チップの高集積化に伴い、基板の大型化と高密度配線に対するニーズが高まりを見せており、よりサイズの自由度や平坦性、電気特性に優れるガラスを用いたガラスコア基板が注目されるようになっており、インターポーザーとパッケージ基板を一体化するニーズが高まりつつあるという。
ガラスコア基板の課題を解決
しかし、ガラスコア基板は、従来のエポキシ樹脂層などをレーザーで加工する方法では再配線層の微細加工が難しく、熱応力によるガラスの割れも問題であったほか、ガラスコア基板の微細なビア(50μm以下)に銅を充填するには低電流めっきを長時間行う必要があり、プロセスコストが増加するという課題もあったという。
同材料は、そうした課題を解決するべく開発されたポリイミドシートで、フォトリソグラフィによる加工を用いて、ネガ型感光性ポリイミドの技術を適用することで、未露光部での光反応性を抑制する樹脂設計により、厚み10μmで、直径10μmのビア加工を実現したという。
また、ガラスの膨張係数と再配線層樹脂の熱膨張係数の差によってガラスが割れるという課題に対し、ポリイミドの樹脂設計により熱硬化時の加熱収縮をゼロに抑えたほか、ポリイミドの弾性率を従来比での約2/3に抑え、熱応力を低減することに成功したとする。
さらに、TGVを銅めっきで充填する際のプロセスコスト低減に向けて期待されているTGVの側壁部分にのみ銅めっきを施すコンフォーマルめっきに対し、コンフォーマルめっきしたTGVに通常の加熱ラミネートプロセスで樹脂を充填できるよう、シートの溶融粘度を従来品比で約1/100に低減するよう設計し、ボイドレスでの充填を実現したともする。
なお、同材料は現在、サンプル提供を開始しており、2026年度の量産を目指して基板メーカーにて評価が進められているという。


