米国の超党派上院議員グループは11月7日、Donald Trump大統領に対し、米国の半導体企業製の最先端チップの対中販売の禁止を継続するよう求める決議を提出した。一方で、NVIDIA CEOのJensen Huang(ジェンスン・フアン)氏は「中国はAI競争に勝つ」と発言している。
決議の背景にあるもの
Chris Coons上院議員(民主党)とTom Cotton上院議員(共和党)が超党派決議を提出、中国がAIギャップを埋め、米国を追い越そうと取り組んでいると主張した。
だが、コンピューティングパワーを製造したりアクセスできないことが、取り組みの進展を阻害しているとして、米国のリードを維持するためには中国や他の敵対国に米国企業の最先端AIチップ、クラウドインフラ、AIモデルなどの技術を入手できないようにすることを求めている。
この決議の背景にあるのは、トランプ米大統領の中国に対する軟化がある。トランプ大統領は中国の習近平国家主席との会談でNVIDIAのBlackwellチップの対中販売について話し合う可能性を示唆していた。しかし、この発言はその後に撤回されている。
Coons上院議員は声明で「中国が我々を追い越し、兵器能力を強化し、米国産業へのサイバー攻撃を最大化し、米国の長期的な経済・国家安全保障を脅かすことを許すわけにはいかない」と述べている。
一方、フアン氏は11月5日、英ロンドンで開催されたFinancial Timesのイベントで、低エネルギーコストと規制の少なさを理由に「中国はAI競争に勝つ」と発言した。しかし、数時間後、NVIDIAはXでフアン氏の発言として「以前から発言しているように、中国はAIにおいて米国のナノ秒後ろにいる」とトーンを軟化させる追加声明を発表した。
フアン氏は、イベントで米国を含む西側諸国が「冷笑主義」と過剰な規制により足を引っ張られている、と指摘したという。
トランプ政権は7月、NVIDIAとAMDに対し、中国向けに性能を抑えたチップの輸出を認めるかわりに売上の15%を政府に手数料として支払う取り決めを結んだ。その後、中国政府はNVIDIA製チップに対して国家安全審査を実施したため、同社の中国市場シェアはゼロに落ち込んでいるという。