ASMが2025年第3四半期(7~9月)の決算概要を発表した。それによると売上高は前年同期比1%増の75億1600万ユーロ、粗利益率は51.6%、純利益は同2%増の21億2400万ユーロとなり、5四半期連続の増収増益を記録した。

また、同四半期の受注額(購入予約額)は54億ユーロで、そのうち36億ユーロはEUV露光装置の受注だった。

  • ASMLの2025年第3四半期の決算概要

    ASMLの2025年第3四半期の決算概要 (出所:ASML)

ArF液浸の売上高比率が52%に増加、中国比率が42%に回復

波長別の売上高比率はEUVが前四半期の48%から38%に減少(11台→9台)に減少した一方、ArF液浸が43%から52%(31台→38台)に増加した。国・地域別では中国が前四半期の27%から42%へと増加した一方、日本は同5%から1%へと減少している。

  • ASMLの2025年第3四半期の売上高の技術、用途、国・地域別割合

    ASMLの2025年第3四半期の売上高の技術、用途、国・地域別割合 (出所:ASML)

通期売上高は前年比15%増の予測

ASMLは、2025年第4四半期(10~12月)の業績見通しについて、売上高が92億から98億ユーロ、粗利益率が51から53%としており、2025年通期についても売上高が前年比約15%増、粗利益率は約52%と予想している。

同社は2026年の総売上高については2025年を下回ることはないと予想している。

ASML CEOのクリストフ・フーケ氏は、 「第3四半期の決算結果は予想通りであり、第4四半期も好調になると予想している」と総括したほか、「技術面では、高NA(NA=0.55)EUV露光装置の進展を含め、EUVの採用が加速するにつれ、露光装置は引き続き成長を続けると見ている。3D実装分野における顧客サポート計画に基づき、ASML初のアドバンストパッケージング対応製品であるi線スキャナ「TWINSCAN XT:260」を出荷した。これは、既存ソリューションと比較して最大4倍の生産性を実現する製品である。さらに、Mistral AIとの提携により、当社の包括的なポートフォリオ全体にAIを組み込むことが可能となり、システムのパフォーマンスと生産性、そして顧客のプロセスの歩留まりを向上させることができるようになった」と述べている。

  • ASML初の先端パッケージング向けi線露光装置「XT:260」

    ASML初の先端パッケージング向けi線露光装置「XT:260」 (出所:ASML)

また市場面については「AIへの投資をめぐる好調な動きが継続しており、最先端ロジックとDRAMの両方にて、より多くの顧客で活用されるようになっている。一方で、中国における顧客の需要、ひいては2026年の当社の中国における総売上高は、好調だった2024年と2025年と比べて減少すると予想している」と述べている。

新たな最高技術責任者CTO)を任命

なお、同社で25年以上の経験を持ち、直近ではアプリケーション製品部門のエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めているマルコ・ピーターズ氏をエグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高技術責任者(CTO)に任命することも発表された。同氏は取締役会メンバーにも任命される予定で、CEOに直接レポートする立場になる。

フーケCEOは、「テクノロジーはASMLの中核を成し、世界中のエンジニアリングの才能が将来の成功の鍵を握っている。堅牢な後継者計画プロセスの一環として、長年ASMLを率いてきたピーターズ氏をCTOに任命できることを誇りに思う。長年共に歩んできたマルコ氏が、顧客のために技術ロードマップを前進させることになる」と述べている。