自動車向けチップレット技術の実用化に向け、グローバル企業が連携強化
ベルギーの半導体研究機関imecは10月15日、同社が主導する自動車向けチップレット研究プログラム「Automotive Chiplet Program(ACP)」に、新たにGlobalFoundries(GF)、Infineon Technologies、Silicon Box、STATS ChipPAC、ティアフォーの5社が参画し、自動車業界におけるチップレット技術の実装を加速させていくことを発表した。
SDV時代に向けたチップレットの重要性
近年、自動車はエレクトロニクス化が進んでおり、搭載されるコンピュータの能力も高度化。それに伴い、自動車のシステム構成もソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)へと変化しつつあり、従来のモノリシックな半導体設計ではADAS(先進運転支援システム)や自動運転、車載インフォテインメントの要求に応えることが難しくなっている。
こうした課題に対してチップレットアーキテクチャは、スケーラブルかつ柔軟でコスト効率の高い代替手段として注目されており、複雑な車載コンピューティングシステムへの統合を可能とする。
業界横断の非競争型研究プラットフォーム「ACP」
imecのACPは、自動車および半導体業界の主要プレイヤーが結集し、チップレットアーキテクチャとパッケージング技術の開発・標準化を進める非競争型の研究プラットフォームで、今回ファウンドリパートナーとして参画したGFは、米国・欧州・アジアに製造拠点を持ち、自動車グレードの製造技術とグローバルな生産体制を提供することで、実用化に向けた信頼性・安全性の確保を支援するとしている。
