STがNXPのMEMSセンサ事業を最大9億5000万ドルで買収

STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は7月24日、センサの提供能力強化を目的に車載セーフティおよび産業機器分野向けのセンサを中心とするNXP SemiconductorsのMEMSセンサ事業を買収することを発表した。

買収額は最大9億5000万ドルとしており、前払いの9億ドルと技術的目標達成を条件とする5000万ドルを現金にて支払う契約だという。STでは、今回の買収について、自社の戦略と合致するもので、車載セーフティならびに産業用技術に焦点を合わせたNXPの技術および顧客との関係は、STとの相補性が高く、既存のMEMSポートフォリオと組み合わせることで、自動車/産業機器/コンシューマ機器分野におけるセンサに関するポジションを強化することにつながると説明している。また、技術研究開発、製品設計、先進的製造をカバーするSTのIDMモデルを活用することで世界中の顧客により良い製品およびサービスを提供できるようになるともしている。

ポートフォリオの見直しでMEMSセンサ事業の売却を決めたNXP

一方のNXPは、MEMSベースの車載用モーション・センサおよび圧力センサを提供してきたが、ポートフォリオの見直しを進める中で、これらの事業は長期的な戦略的方向性に一致しないという判断となり、STに売却することを決定したとする。

STが買収するNXPのMEMSセンサ・ポートフォリオの主なターゲットは、エアバッグや車両ダイナミクスにおける車載セーフティ向けセンサ、ならびにタイヤを中心とする各種モニタリング・センサ(TPMS(Tire Pressure Monitoring Systems)、エンジン制御、利便性、セキュリティなど)といった自動車向けセンサのほか、産業機器向け圧力センサならびに加速度センサも含まれるという。特に 車載用MEMS慣性センサは、一般的なMEMS市場と比べて速いペースで成長することが期待されているという。

今回の買収対象となる事業は2024年に約3億ドルの売り上げを計上しており、STの売上総利益と営業利益の両方に貢献することが期待されているほか、買収完了によりSTの1株当り純利益も増加する見込みだという。

なお、今回の取引については、規制当局による承認を含む慣例的な完了条件に基づいて2026年上半期に完了する見込みだという。