Hewlett Packard Enterprise Company(以下、HPE)は6月3日(米国時間)、「HPESBST04847 rev.1 - HPE StoreOnce Software, Multiple Vulnerabilities」において、同社のデータバックアップ&重複排除ソリューション「StoreOnce VSA」に存在する8件の脆弱性を修正したと発表した。

これら脆弱性を悪用されると、認証されていないユーザーが遠隔から任意のコード実行、情報窃取、任意のファイル削除などを実行できる可能性がある。

  • HPESBST04847 rev.1 - HPE StoreOnce Software、Multiple Vulnerabilities

    HPESBST04847 rev.1 - HPE StoreOnce Software, Multiple Vulnerabilities

脆弱性に関する情報

脆弱性の情報は次のページにまとまっている。

脆弱性の情報(CVE)は次のとおり。

  • CVE-2025-37089CVE-2025-37092CVE-2025-37096 - コマンドインジェクションの脆弱性。認証されたリモートの攻撃者は任意のコードを実行できる可能性がある(CVSSv4スコア: 7.5)
  • CVE-2025-37090 - サーバーサイドリクエストフォージェリー(SSRF: Server-Side Request Forgery)の脆弱性。認証されていないリモートの攻撃者は、任意のサーバー側リクエストを開始できる可能性がある(CVSSv4スコア: 6.9)
  • CVE-2025-37091 - コマンドインジェクションの脆弱性。認証されたリモートの攻撃者は任意のコードを実行できる可能性がある(CVSSv4スコア: 7.2)
  • CVE-2025-37093 - 不適切な認証の脆弱性。認証されていないリモートの攻撃者は、認証をバイパスできる可能性がある(CVSSv4スコア: 9.8)
  • CVE-2025-37094 - パストラバーサルの脆弱性。認証されたリモートの攻撃者は、任意のファイルを削除できる可能性がある(CVSSv4スコア: 5.5)
  • CVE-2025-37095 - パストラバーサルの脆弱性。認証されたリモートの攻撃者は、機密情報を窃取できる可能性がある(CVSSv4スコア: 5.9)

脆弱性が存在する製品

脆弱性が存在するとされる製品およびバージョンは次のとおり。

  • HPE StoreOnce VSA v4.3.11よりも前のバージョン

脆弱性が修正された製品

脆弱性が修正された製品およびバージョンは次のとおり。

  • HPE StoreOnce VSA v4.3.11およびこれ以降のバージョン

影響と対策

発見された脆弱性の多くは認証を必要とするが、認証バイパスの脆弱性「CVE-2025-37093」を併用することで認証を回避して悪用可能とされる。また、認証バイパスの脆弱性の深刻度は緊急(Critical)と評価されており注意が必要。

当該製品を運用している管理者には、「Hewlett Packard Enterprise Support Center」からHPE StoreOnceソフトウェアをダウンロードして、速やかにアップデートすることが推奨されている。