onsemi(オンセミ)は1月15日(米国時間)、Qorvoの子会社であるUnited Silicon Carbideを含むSiC JFET技術事業の買収を完了したことを発表した。買収額は1億1500万ドルで、現金で支払われたという。
オンセミは、同SiC JFET技術の取得について、自社のパワー製品ポートフォリオを補完するもので、これによりAIデータセンター向け電源ユニットのAC-DCステージでの高いエネルギー効率や電力密度に対するニーズへの対応が可能になるとしている。
また、電気自動車(EV)アプリケーションにおけるバッテリー切断ユニット内の複数のコンポーネントをSiC JFETベースのソリッドステートスイッチに置き換えることで、効率と安全性の向上を図ることができるようになるとするほか、産業用エンドマーケットでは、特定のエネルギー貯蔵トポロジーやソリッドステートサーキットブレーカーを実現できるようになるとしている。
なお、同社パワーソリューションズ・グループのグループ・プレジデントを務めるサイモン・キートン(Simon Keeton)氏は、今回の買収を踏まえ、「この買収は、AIデータセンター、自動車、産業市場における顧客が抱える電力密度と効率の課題解決に向けた技術を提供できることにつながるもの。今後も包括的な電力システムソリューションを提供する上での技術リーダーシップを強化するために、イノベーションへの注力と投資を続けていく」と今後も技術ポートフォリオの拡充を図っていくことを述べている。