楽天モバイルとシスコは7月29日、SRv6 uSIDを導入したモバイルネットワーク・インフラ環境の運用を開始したことを発表した。楽天モバイルはSRv6 uSIDベースのIPトランスポートネットワークへの移行を完了したことで、高速かつ低遅延のオンデマンドサービスを提供でき、より綿密かつ効率的なパケット処理が可能となる。

  • Rv6 uSID導入により、ユーザーのニーズに応じた高速・低遅延のオンデマンドサービスの提供が可能に

    SRv6 uSID導入により、ユーザーのニーズに応じた高速・低遅延のオンデマンドサービスの提供が可能に

SRv6は、IPトランスポートネットワークにおけるセグメントルーティングの仕組み。従来のIPv6を採用したネットワークでは最短経路でのパケット処理が優先される一方、SRv6ではパケットにSegment ID(SID)を付与することで、ネットワークの規模や機能を拡張可能。今回、楽天モバイルはuSIDを採用し、より綿密かつ効率的なパケット処理を実現した。

楽天モバイルは、堅牢なネットワーク基盤を活用し、個人や法人の多様なニーズに柔軟に対応する通信サービスを提供できる。同社は2024年1月から法人向けの超高速インターネット接続サービス「KOSOKU Access」を提供しており、安全性と信頼性の高いビジネスインフラ環境で24時間365日稼働するネットワークメンテナンスシステムを備えた高速通信が可能。

楽天モバイルのネットワーク運用本部長のグプタ・シェーレシュ氏は、次のように述べている。「シスコとの連携を誇りに思います。楽天モバイルのネットワーク移行の成功は、両社の連携によって、日本のお客様だけでなく、世界の通信業界に革新的なソリューションを提供し、デジタル時代の通信事業者の可能性を広げる展望を示しています」

シスコのAPJサービスプロバイダー担当バイスプレジデントであるヴィッシュ・アイヤー氏は次のように述べている。「シスコは、この重要な技術的飛躍において、楽天モバイルのパートナーとして果たした役割にとても誇りを持っています。シスコは、このコラボレーションの枠を越え、変化し続ける今日の環境において、企業が成功するために欠かせないインフラを提供することに全力を尽くします。同種の移行では世界最大級となった今回の移行が成功したことは、当社の本気度の証明であり、変化の大きなデジタル時代を乗り切るための卓越性とイノベーションを絶え間なく追求してきた成果でもあります」