米Knometa Researchが、世界の半導体企業の生産能力に関する調査レポートの最新版「Global Wafer Capacity 2024」を発行した。

同レポートは、廃業した米IC insightsから引き継ぐ形で発行しているもの。それによると、当初2024年に稼働開始予定だった多くの半導体工場の建設は2022年に始まったが、2022年以降、半導体市場は停滞期に入ったこともあり、一部の工場の稼働開始時期が2025年に延期された結果、元々2025年に稼働開始が予定されていた複数の工場とあわせることで、2025年の生産能力は記録的なものになると予測されるとしている。

同社では、2025年には200mmウェハ換算で年間2310万枚が生産され、これまでの過去最高値である2021年に記録した年産1850万枚を上回る見込みだとしている。300mmウェハに換算すると、2025年は年間1030万枚となるが、その成長率は前年比8%増となるという。

  • 世界の半導体生産能力推移と今後の予測

    世界の半導体生産能力推移と今後の予測(200mmウェハ換算) (出所:Knometa Research)

なお、同社の調査によると、2025年に以下の12工場を含む合計17工場が稼働を開始する見込みだという。

  • HH Grace:中国無錫、ファウンドリ向け300mmウェハ工場
  • Intel:米国オハイオ州、先進ロジックおよびファウンドリ向け300mmウェハ工場
  • JSファンダリ:新潟県小千谷市、ICおよび個別半導体向け200mmウェハ工場
  • キオクシア:岩手県北上市、3D NAND向け300mmウェハ工場
  • Micron Technology:米国アイダホ州、DRAM向け300mmウェハ工場
  • Pengxin Micro(鹏芯微集成电路制造):中国深圳市、ファウンドリ向け300mmウェハ工場
  • Samsung Electronics:韓国平澤市(Fab P4)、3D NANDフラッシュメモリおよびDRAM向け300mm工場
  • SK Hynix:中国大連(Fab 68 Expansion)、3D NAND向け300mm工場
  • SMIC:中国上海(Fab SN2)、ファウンドリ向け300mm工場
  • Texas Instruments:米国テキサス州、アナログおよびミクスドシグナル向け300mmウェハ工場
  • TSMC:台湾台南(Fab 18 Phase 8)、ファウンドリ向け300mmウェハ工場
  • UMC:シンガポール(Fab 12 Phase 3)、ファウンドリ向け300mmウェハ工場