ジャパンディスプレイ(JDI)は8月2日、同日開催した取締役会において、鳥取工場における液晶パネルの生産を2025年3月で終了させることを決議したことを発表した。
同社鳥取工場は、第4世代ガラス基板(680mm×880mm)を用いて、主に車載向け液晶パネルなどの生産を行ってきた。しかし、同パネルに用いられるa-Si技術は成熟しており、同社のほかの工場で採用している低温poly-Si(LTPS)技術と比べてパネルの高性能化への対応が限定的であり、その需要も減少傾向にあること、ならびに車載向け液晶パネルのサイズも近年、大型化の傾向にあり第4世代生産ラインでは生産性やコスト競争力が発揮しにくく、第6世代ガラス基板(1500mm×1850mm)に対応する同社の茂原工場と比べても劣ることから、今回、鳥取工場における生産を終了することを決めたと同社では説明している。
ただし、同工場での液晶パネル生産後も、戦略拠点として事業を継続する予定としており、同工場にあるAutoTech事業部の開発、設計、品質保証などの機能は継続させ、同社が掲げる成長戦略「METAGROWTH 2026」が目指す車載事業のさらなる拡大・発展に向けた活動を展開していくとしている。なお、従業員については、雇用を維持する前提で、同拠点内もしくは他拠点への配置転換などを行っていく予定としている。