TSMCが5月10日に2023年4月の月間売上高を発表した。

それによると同月の売上高は前年同月比14.3%減、前月比1.7%増の約1479億NTドル。3月の売上高も前年同月比15.4%減の約1454億NTドルとなっており、2か月連続で前年同月比で2桁%の減収を記録したことになる。

また、1月から4月までの累計売上高も前年同期比1.1%減の6565億3300万NTドルとなり、こちらもマイナス成長に転じた。

世界的な半導体需要低迷の影響で、同社の主要顧客であるAppleやAMD、NVIDIAなど、売り上げの過半を占める先端プロセスユーザーが生産委託量を抑制している模様で、今後もしばらくは業績が低迷しそうである。

なお、同社の魏哲家(C.C. Wei)最高経営責任者(CEO)は4月の決算発表時に、2023年通年のドルベース売上高については前年比で1桁台前半(1〜5%)の減収になるとの見通しを示しているが、半導体メモリの価格下落も未だに歯止めがかかっておらず、半導体の市況好転は第2四半期と目されていた予想が、今年後半、さらには2024年へずれ込むかもしれないとの見方も出始めている。

  • TSMCの2023年4月売上高速報値

    TSMCの2023年4月売上高速報値 (出所:TSMC)